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るうてる2022年

るうてる2022年11月号

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「我らの国籍は天にあり」

日本福音ルーテル神水教会・荒尾教会・合志教会・松橋教会 牧師 ⻆本浩

「しかし、わたしたちの本国は天にあります。
そこから主イエス・キリストが救い主として来られるのを、わたしたちは待っています。」

(フィリピの信徒への手紙3章20節)

   今、私が住んでいる神水教会には、同じ敷地に社会福祉法人慈愛園があり、そのグランドの入り口付近には大きな十字架があります。クリスマスには、電飾が施され、キラキラ光ります。
 この十字架を建てたのは「愛献会」というグループです。それは慈愛園の創設者モード・パウラス宣教師に感謝し、その働きをおぼえ、伝えていくことを旨として卒園生の有志で作られた会です。
 この会の会長はIさんでした。天に召されて早10年たちました。今も生きていらっしゃったら、99歳になられます。Iさんは、生後9カ月で慈愛園子供ホームに預けられました。まだ3歳のIさんが背伸びしてピアノの鍵盤を触っている。それがまがりなりにもメロディーになっている。Iさんに音楽の才能がある事を、モード・パウラス宣教師は見ておられました。小学校を出られたあと、パウラス先生の勧めもあり、Iさんは千葉県の音楽学校に行かれます。ただ戦時下にあり中退を余儀なくされました。熊本に帰って来られ自動車整備工場や、県庁などでお勤めのかたわら、音楽仲間とバンドを結成して演奏活動も続けられました。また、晩年は高齢者施設で唱歌などの音楽ボランティアや、自身がお育ちになった慈愛園子供ホームの子供たちにピアノを教えるボランティアも続けられました。
 そんなIさんについて、びっくりする話をうかがいました。ダンスホールなどでの演奏後に、Iさんがよく立ち寄る屋台のおでん屋さんがありました。ひょんなことから、そのおでん屋のおかみさんが実の母親であることが分かったのです。何というめぐり合わせでしょう!彼女が17歳の時にIさんは生まれました。驚きつつ、「私が知らん間に連れていかれとったんよ」と教えてくれたそうです。
 思いがけない再会を果たしながら、Iさんと彼女は、その後も屋台のおかみさんとお客さんという関係でおられたらしい。「私のふるさとは慈愛園だし、私の母親は、パウラス先生だから」とおっしゃって。その後、1年半ほどしたころ、このおかみさんはご病気で召されました。
 実の母親との再会の中で、「私のふるさとは慈愛園」と言われたIさんは同時に、主を信じる信仰に生きられました。慈愛園はあくまで「地上のふるさと」であり、「本国は天」であることをよくご存じでした。そして幼い頃から「たかちゃん」と言ってかわいがってくれたパウラス先生を「お母さん」と呼んでおられましたが、本当の親は「わたしはいつもあなたと共にいる」と言われる主なる神様であることもよくお分かりでした。「しかし、わたしたちの本国は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主として来られるのを、わたしたちは待っています。」
 当時ものをいったローマ市民権のことも、パウロの頭にあったのかもしれません。困難な日々の中で、その恩恵に与かることもあったでしょう。地上での生活は大事です。出会う一人ひとりとの関わりも尊いです。いろいろな意味の「家族」たちに助けられます。「ここも神の世界」ですから。
 その中で私たちには顔をあげて仰ぐ大いなる恵みが与えられています。「わたしたちの本国は天にあります。」墓碑などで見かける「我らの国籍は天にあり」の文語体表現も力強く、美しいですね。
 主イエスが救い主としておられる天に国籍を持つ私たち。「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。」と言ってくださる御方を主と仰ぎ、天を本国とすることのゆるされた私たち。感謝します。
 みこころが天で行われるように、地上でも行われますように。アーメン

エッセイ「命のことば」 伊藤早奈

㉜「今この時に」

「あなたがたに言うことは、すべての人に言うのだ。目を覚ましていなさい。」(マルコ13・37)

 おはようございます。と言ってお隣に車椅子で近づくといつもなら無表情でいらっしゃる方が、今日はニコニコしてくださった。どうしてかと思っていたら「この方、明日結婚式なんですって。」と嬉しそうにその方のお隣に座られていた方を私にご紹介くださった。お孫さんの結婚式かしら?どうも本人のらしい。あまりにもお2人が嬉しそうだったので私は思わず「おめでとうございます。」と言いました。その私からの言葉を聞いて、シワだらけの顔がもっとクシャクシャになるくらいお2人は嬉しそうに顔を見合わせて笑いました。
 その時に「それはあり得ませんよ。何でそんなことおっしゃっているんですか?」と言うべきだったのか「式では何を着られるんですか」と話を合わせるべきだったのか。正解はありません。もしかしたら5分後には彼女たちの記憶には無いかもしれません。でも間違いなくその時彼女たちは嬉しかったのです。
 どこかで読ませてもらった「永遠の今」ってこう言うことなのかもしれない。と彼女たちに教えていただいたような気がします。
 理屈ではなくてそこには確かに喜びがありました。常識では割り切れなくてもお一人おひとりに今、確かに与えられるもの、それは神様から今与えられるあなたへの生きた真実なのです。

議長室から 大柴譲治

「メメント・モリ」

 「メメント・モリ」(死を覚えよ)。中世ヨーロッパの修道院で日々使われていた挨拶です。私たち人間の生は有限であり、生と死は表裏一体です。死を想うことは生を想うことでもありましょう。私はそれを「今ここを大切に生きよ(カルペ・ディエム)」という言葉と併せて理解しています。11月は死者を覚える月。死者の魂に平安を、ご遺族に天来の慰めをお祈りいたします。
 9月17日、オンラインで開かれた日本臨床死生学会で1人の緩和ケア医の講演を聴く機会がありました。2年前に末期ガンと診断された関本剛医師は『がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方』(宝島社2020)を出版。関本医師は講演の中で、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが主演した映画『最高の人生の見つけ方』(原題は「バケツリスト」=「棺桶リスト」)を紹介。そこから学んだこととして自分のしたいことをリストアップします。自分が生きた証を残すことをメインに据えて、「動けるうちにしたいこと」「動けなくなったら」の二つを挙げられました。前者には「できるだけ稼ぐ(自分が楽しむために&家族が路頭に迷わないために)」「家族と一緒に過ごす時間を楽しむ」「自分が生きた証しを残す(書籍・動画)」「自分の葬式の段取りをする」「大切な人に出来るだけ多くのメッセージを残す(動画)」「大切な人に直接感謝を伝える」「『もしもの時に家族が困らないセット』を準備する(動画)」「友人、知人に感謝を伝える」「良い酒(ワイン)を飲む」「スキーを楽しむ」「キャンプを楽しむ」「音楽(バンド活動)を楽しむ」と具体的に記します。後者は「意識がはっきりしていれば」と「いなければ」の二つに分け、前半には「撮りためた海外ドラマや映画を一日中見続ける」「家族と一緒の時間を楽しむ」「大切な人に直接感謝を伝える」、後半には「妻や子どもたちのしたいように・・(負担にならぬよう)」と記す。そして最後にはこうありました。「生殺与奪はその時の家族の気持ちにまかせる(症状緩和がなされているのが条件)」。緩和ケア医として多くの命を看取ってきた経験を踏まえて記されたそれらの言葉には重みがありました。今年4月19日に関本医師は45歳で逝去されています。合掌。
 信仰の立場からはそこに「メメント・クリスティ」(復活のキリストの想起)を加えたいのです。死は終わりではなく墓は終着駅ではない。復活の光の中で愛する者と再会できることを信じています。

「教会讃美歌 増補」 解説

㉙創作賛美歌解説9
増補52番
「朝の光が聖壇に」

歌詞解説 田中栄子
(神水教会)

 キラキラと輝くあの黄金の光のなんと美しかったことか、今思い出しても胸が熱くなってきます。
 ある日曜の朝、礼拝堂の椅子に座ろうとした時、聖壇に目をやった私は動きが止まってしまいました。ステンドグラスから射し込む一筋の光、それは無数の小さな球体が一つひとつ点滅し、イルミネーションのように輝いていたのです。私は、その美しさから目が離せなくなりました。
 それから数年後、機関紙「るうてる」の光についての作詞募集が目に止まりました。私は、あの時の感動を思い出し、詩に表してみようと思い、書いて応募してみました。
 今は視力を失いましたが、あの時の光の美しさを忘れることはないでしょう。
 この賛美歌作成に携わってくださったすべての方々に感謝します。多くの皆様に歌っていただければ幸いです。

曲解説 村松一恵
(日本キリスト教団小石川明星教会)

 この賛美歌の旋律は、詞にみちびかれてうまれました。詞のテーマは「光」。第30回教会音楽祭(2011年6月19日開催)のテーマでした。この音楽祭に向けて、まず詞が公募、選出され、次に曲公募のために公開されたこの詞に出会った筆者は、強く心を引かれ、是非ともこの詞をうたに、と応募を思い立ち、詞にうたわれている情景や、言葉のリズムによって、この旋律がうまれたのでした。
 四声体や8分音符、臨時記号にとらわれることなく、言葉によって表されている情景を思い描き、詞の心を感じ取って、架け橋、語らいを目指してお用い頂けましたなら、筆者の思いに重なる賛美となることでしょう。

世界の教会の声

浅野直樹Sr(世界宣教主事 市ヶ谷教会・スオミ教会牧師)

ユースが主導する平和活動

 日本福音ルーテル教会では第2次世界大戦の終戦記念日8月15日に因んで、8月の最初の主日を「平和の主日」として覚え、平和を祈り求め礼拝します。一方欧米諸国にとって忘れられないのは第1次世界大戦で、その終戦日11月11日を世界平和記念日としています。
 その世界平和記念日が近づくなか、LWF(ルーテル世界連盟)加盟教会の青年たちは2022年を平和にフォーカスして、平和を広げる様々な取り組みをしています。
 9月18日には50名のグローバル・ヤング・リフォーマーたちがオンラインで集い、アジア地区代表の11名が、一致、平和構築、世代間対話をテーマに祈りと話しあいを導きました。LWFユース部門は、ルター派の青年たちがグローバルにつながり、彼らによる新しい教会作りと、神の愛と創造を伝えるという宣教的取り組みを継続的に行っていくことを目指して、様々な企画のためのプラットフォームを用意しています。青年が担当した礼拝や、彼らが今年8月に作った「世界青年の日」のための祈り、祝福、聖書のみことばには、平和の祈りが込められました。

「伝えよう、これがオンライン集会で学んだメッセージ。このメッセージはいつも私の心にあります。」(タンザニアのニーマ・ンドネさん)

「世界は今、戦争や病への不安と恐れにあふれていて、将来のことが気がかりです。そうではなく平和が地上にあふれて、私たち一人ひとりの心が平和で満ちあふれることを祈ります。そしてあなたのなかの平和へと人々が招かれ、安らぎを得られるように祈ります。」(オーストラリアのエルザ・マティアスさん)

 地域に根ざした小規模の平和ユース活動「平和メッセンジャーズ」の1人、ブラジルのルイス・ザイデルさんは、「世界のリーダーが地上の紛争を終わらせて解決できるように」、そして「平等で公平な社会を目指して正義のために努める人に力を与えてください」と祈りました。もう1人の平和メッセンジャー、スウェーデンのマルバ・ローゼンフェルトさん、「互いに励ましあいながら、すべてのうちに良いものを見いだし、世界全体と兄弟姉妹にとってよいことができますように」と祈りました。

「今年、テーマとしてPeacebuilding(平和作り)を掲げたのは時宜に適っていたし、預言的でもありました。」(LWFユース企画担当者のサバンナ・サリバンさん)
 LWFユースデスクは、世界の青年たちが集い、そこで信仰に関すること以外にも平和やジェンダー、移民や難民の歓迎、気候問題の公平性、世代をつなぐ関係性といったトピックについて話しあう場を提供しています。
「LWFは、各地域や教会にいる青年の皆さんのこうした大切な話しあいと行動によって引っ張られているのです。」(サリバンさん)

 

 ※詳細についてはWEBサイトをご参考ください。

エキュメニカルな交わりから

⑧NCC平和・核問題委員会
内藤新吾 (稔台教会牧師)

 

 平和と核の問題は一体です。また核について、日本では核と原子力という言葉の使い分けがされますが、世界では区別なく(nuclear)、軍事と平和利用とは緊張関係にあり繋がっています。NCC平和・核問題委員会は、平和をつくる活動をする全国のキリスト者たちと共に、また平和と一体の問題の原発問題でも、「平和を実現するキリスト者ネット」、「原発体制を問うキリスト者ネットワーク」、多宗教間での「原子力行政を問い直す宗教者の会」、「平和をつくり出す宗教者ネット」などと共に、祈りつつ行動しています。
 委員会ではこれまで、国内外の科学者や医師を招き原発問題講演会や、九条改悪反対また強行された安保関連法などについて、メディアが取り上げる前から弁護士を招き学習会を開いたりし、キリスト者だけでなく市民たちとも活動を共にしてきました。震災前より憲法問題と原発問題でそれぞれ相当数発行した冊子も絶版となっています。他にも、カトリック正義と平和協議会との共催で、「核と平和」というテーマで2日にわたり、沖縄の基地問題についてシンポジウムも開催できました。また、カトリック正平協の脱核部会の日韓交流に参加させていただいたり、聖公会の沖縄と仙台での二度にわたる脱核の国際会議に招いていただくなど、さまざまな出会いに感謝しています。
 平和は、実現していくものです。強行された悪法も、時間をかけても撤廃させ、真の平和構築へと向かわねばなりません。そしてまた、日本政府が長年ひそかに準備を続けた核武装および核商売への可能性も、完全に閉ざすことが必要です。これらは一体の問題なのです。
 これらの問題について、日本のカトリック教会、聖公会、バプテスト連盟は震災後、組織としてしっかりとした本や冊子を作り、会員にも啓蒙活動を行ってきました(日本キリスト教団は教区による)。私たちの派はそれができず、手近に全体像を学べるテキストを持っていないことは残念です。ぜひ、これからでも検討してほしいし、できないならば他の方法を考えてほしいです。
 さて、NCC平和・核問題委員会は、これまでさまざまな取り組みをしてきましたが、現在のところ、全国規模の脱核の諸団体と繋がる委員、それも教職が少なくなっていることが課題です。ご加祷くださり、その下支えとなる皆さんの積極的な関わりもお願いいたします。

社会委員会リレーコラム「本・出会い・教会」⑤

小泉基(函館教会牧師)

 

 世界から戦争のニュースが絶えないなか、侵略戦争に踏み切る政治指導者とキリスト教会の関係に思いが向きます。日本の教会も、かつて政府が行った侵略戦争に協力・加担した歴史がありますから、わたしたちもその反省の上にたって平和を追い求めているのです。
 とはいえ敗戦から77年、かつての過ちの内実について、リアリティをもって語ることが出来る人はもはや多くはありません。当時の教会の人たちは何を思って神社に参拝し、礼拝前の宮城遙拝を行い、戦闘機献納のための献金を献げたのでしょうか。当時の教会について知るために、1冊の本を紹介したいと思います。1999年初版発行と出版から少し時間がたっていますが、豊富な資料と丹念な取材によって、ひとりの牧師の視点から戦時下の教会の姿をいきいきと描き出した作品です。
 本書の主人公は、晩年を静岡教会や甲府教会などルーテル教会の牧師として奉職された池田政一牧師です。戦時中は、日本基督教団第6部(ホーリネス系)の牧師で、1943年に治安維持法違反で逮捕・収監され、抗弁の機会も与えられないまま一方的に有罪判決を受けられた先生でした。
 わたしたちルーテル教会も第5部として創立に参加した日本基督教団は、その出発から「天皇のもとにあるキリスト教」であることを強く求められ、それに応えようとしました。そのため、再臨の教理を強調し、神社参拝に反対したホーリネス系第6部9部の牧師たちの一斉検挙を歓迎すらし、文部省の通達の元にその牧師たちに辞任を求め、全国のホーリネス系教会を強制解散させたのです。日本基督教団が、これに公式謝罪を行ったのは1988年のことでした。
 このような宗教弾圧事件を扱いながら、その視点を池田牧師個人とその周辺に据えた本書はとても読みやすく、戦時下に生きたひとりの伝道者の喜びや悲しみ、苦悩や後悔をあざやかに描き出します。抗いがたい大きな力の支配下にあって、もしそれがわたしであったらと、読み進めながら幾度も自問自答しないわけにはいきません。元号、君が代、日の丸と、それらの強制をあたりまえとする風潮が強まっていくことに息苦しさを感じる昨今、どうしようもなく追い込まれてしまう前に、抗うべきものに抗い、自由な言論や信仰を守る闘いを、いま闘わなければならないのだ、と改めて思わされるのです。

オンライン一日神学校報告

 

 9月23日(金・休)にオンライン一日神学校が開催された。今年も対面開催はかなわなかったが、例年通り開会礼拝(説教「十字架の言葉が神の力」立山忠浩校長)からはじまり、シンポジウムが催された。テーマは「ルーテルのミッション~心と福祉と魂と」。シンポジウムでは市川一宏先生、ジェームス・サック先生、金子和夫先生が登壇され、先生方がそれぞれに長い年月をかけて担い伝えてきた「心と福祉と魂」のミッションについて語った。熱のこもった話しに耳を傾けつつも和やかさの漂う語らいの時となった。
 シンポジウム後は、青空の広がるキャンパスを石居学長が案内する「キャンパス探訪」を実施、その後特別プログラム①神学生を交えたオンライン懇親会(Zoom)が開催された。後援会活動を支える地区の世話人や推進委員の方々を中心に、プログラム名のとおり「神学生を囲む」交わりのひと時となった。この懇親会と並行して一日神学校のために準備された特別授業の視聴が開始された。今年は以下のとおり神学、福祉、心理と各分野から一つずつ合計三つの講義が公開された。
・平岡仁子先生「パンデミックと礼拝~神との出会い」
・原島博先生「難民・移民の生活課題と支援」
・高城絵里子先生「人を愛するためのセルフケア」
 いずれも時宜にかなったテーマが選ばれ各専門分野の講義が体験的に学べるようになっている。なお、いずれの講義も引き続き神学校HPで視聴できる。学びの秋、おひとりでの視聴をはじめ、教会やグループ、あるいは地域の方々と一緒に視聴して学びの機会に利用することもできる。

JELAイングリッシュ・バイブル&ワーク・キャンプ報告

森一樹(JELAスタッフ/市ヶ谷教会)

  

 本年「るうてる」6月号に掲載して頂いた「JELA English Bible & Work Camp」が、世界各国の学生が有機農業や農村リーダーシップについて学ぶ農村指導者養成学校、学校法人アジア学院(栃木県那須塩原市)にて開催されました。
 JELAは、2001年から奉仕者育成を目的としたボランティア派遣プログラム「ワークキャンプ」を毎年開催してきましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年春を最後に実施することができない状況が続いておりました。その中で、今夏ついに開催された本キャンプでは、当初の予想をはるかに上回る、14名の中高生が全国から集まり、アジア学院という英語環境下での有機農業体験や持続可能な生活体験、また創世記をテーマにしたバイブルスタディが行われました。
 バイブルスタディでは、チャプレンとして同行して下さった、大江教会牧師の森田哲史先生やアジア学院チャプレンのジョナサン先生の導きの下、御言葉を読み、アジア学院で感じた事を聖書の文脈で考え、参加者同士で分かち合う時間を持ちました。わたしたちの想いがすべて伝わったかはわかりませんが、勉学や部活などで普段は忙しくしている中高生と共に、ゆっくりと聖書の御言葉に触れ、神様と自身の関係について考えることができた1週間は、御恵みと御守りに満ちた時間でした。
 また、アンダーコロナでの開催という事で、キャンプ1週間前から最終日まで、毎朝晩に検温と体調確認をしたり、事前に抗原検査キットを郵送し出発直前にそれぞれで実施したり、アジア学院内での感染対策に従い、こまめな手洗いや手指消毒、またパーテーションを介して食事をしたりと、参加者の各々が感染症予防に尽力しました。その心がけや皆様のお祈りによるお支えもあって、誰一人欠けることなく、最終日を迎えることができたのは何よりの喜びでした。
 最後にはなりましたが、JELAワークキャンプへの皆様のご協力とご支援、そしてお祈りに深くお礼申し上げます。皆さまのお支えがあって、何とかこのワークキャンプを再開することができました。また、今号1面にも掲載していただいているように、来年2月にはカンボジアのワークキャンプも実に3年ぶりに再開いたします。引き続きのお力添えとお祈りをどうぞよろしくお願いいたします。

聖書日課 頒布価格改定のお知らせ

松本義宣
(ルーテル聖書日課を読む会代表/東京教会・東京池袋教会・板橋教会牧師)

 2023年度(2023年1月・2月・3月号)より、聖書日課冊子ならびにWEB会員の頒布価格の改定をさせていただきます。何卒、ご理解くださいますようお願い申しあげます。

◆聖書日課冊子 年会費1800円
 なお、支払期日(3月末まで、施設は4月末まで)を過ぎた場合は、年会費2200円とさせていただきます。1冊のみの購入の場合は500円(+送料)です。
◆WEB会員
 年会費1200円

 お問い合わせ等がございましたら、聖書日課事務局まで、お願いいたします。
今後とも、かさねて聖書日課をご購読くださいますよう心からお願い申しあげます。
聖書日課を読む会
事務局
162─0842
東京都新宿区市谷砂土原町1─1 日本福音ルーテル教会事務局内
TEL(03)3260─8631
FAX(03)3260─8641

ルター研究所クリスマス講演会のご案内

江口再起 (ルター研究所所長)

 ルター研究所では、今年もまた「クリスマス講演会」のオンライン開催を計画しています。各教会でのクリスマス行事の一つとして、ぜひご活用ください。(昨年の「クリスマス講演会」は、全国100カ所でご視聴いただきました。感謝申し上げます。)
 視聴方法・開始時間など、詳細は各教会にあらためて連絡を差し上げます。

【日時】
12月11日(日)
午後2時~4時

【テーマ】
「ルターの聖書翻訳
500年」

【プログラム内容】
・講演
「中世後期の聖書の世界」(高村敏浩牧師)

・演奏
ルターのクリスマスの讃美歌(解説・加藤拓未さん)

・シンポジウム「聖書、ルター、翻訳、そして現代」
(立山忠浩牧師、李明生牧師、安田真由子さん)

 皆様のご参加をお待ちしています。

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