るうてる2015年2月号
説教「内面の太陽」
「天の国は次のようにたとえられる。畑に宝が隠されている。見つけた人は、そのまま隠しておき、喜びながら帰り、持ち物をすっかり売り払って、その畑を買う。」(マタイによる福音書13章44節)
陽気でいよう。陰気にならないようにしよう。神さまとの出会いは、常にセレブレーション(祝宴・祭典)だから。そしてまた、陽気であることは、祈りでもあるのだから。神さまの世界は、祝宴の舞台である。ゆえに、常に喜びに満ちていよう。そして、 その喜びを自分の祈りにしよう。イエスの譬え話は、人間が祝宴に招かれる話で満ちている。
陽気であるための手短な経験は、笑いである。笑いは、最も神聖な経験の一つである。しかし、人々の笑いは浅い。事実、子どもの方がよく笑う。完全に笑う。しかし、子どもも成長するに従って笑いが浅くなり、笑いを抑えるようになってしまう。笑うべきか、笑うべきでないかの判断を下すことを躊躇するようになる。笑ってよい状況か否かを、考えるようになる。小さな子どもたちの笑いをもう一度思い出し、意識的にトータルに笑おう。そして、他人に対してだけではなく、自分に対しても笑おう。笑う機会を逃してはならない。笑いは、祈りだ。神への祈りなのだ。
聖書によれば、私たちは、極めて局部的な人生、中途半端な人生を生きている。それは生ぬるい生き方であり、 熱くも冷たくもない。 その人生には、情熱がない。だから、今この時を、パラダイスにしよう。これを先延ばしにしないように。決して、延期してはならない。あなたが手にした唯一の瞬間なのだ。だから陽気でいよう。もっと笑おう。これは実に、具体的で現実的な体験である。そのためにも、イエスの譬え話は背後から私たちを励ましている。
そのひとつが「天の国の発見の喜び」である。イエスの言う「天の国」とは、パラダイス、そして祝宴のことである。そしてそれが大きな喜びになるのは、自分の内面にある「生命の根源」すなわち、「永遠の命」を発見する時である。それは例えて言うならば、「内面の太陽」の発見である。
私たちの外側に太陽があるように、その内側にも太陽がある。外の太陽は昇り、そして沈む。しかし、内側の太陽は、いつもそこにある。それは昇ることもなく、沈むこともない。 それは永遠である。内側の太陽と、その源泉を知らなければ、人は暗闇の中に生きることになる。しかし、その源泉を発見すれば、たちまちそれは人を深い深い至福の国、パラダイスに連れてゆく。そして今日、その旅は始まるのだ。
宝のある「畑」とは、私たち一人一人である。神さまの働きがなされている、神の道具としての人間である。そこに、「宝」・「内面の太陽」がある。その宝は深刻に生きる人には、隠されている。神さまの働きの源泉を見つけた人は、幸いだ。イエスは言う。「幸福(さいはひ)なるかな、心の貧(まづ)しき者」(マタイ5・3、文語訳)。心の内面が空っぽの人こそ、パラダイスにいる。
さらに「神の畑」とは、言い換えれば「神の手の中」・「神の加護の中」・「神の保障」を意味している。それゆえ、人間はこの世界について、何一つ心配する必要がなく、ただ、おゆだねするだけである。信頼するだけで充分なのである。
「神の」という言葉は、「神のもの」を強調している。イエスは「神の国は、実にあなたがたのただ中にあるのだ」(ルカ17・21、口語訳)と言う。私たちは「神のもの」であるがゆえに、私たちの中に宝物があるのだ。「内面の太陽」が、燦々と輝いている。
日本福音ルーテル西条教会牧師 鐘ヶ江昭洋
宗教改革五〇〇年に向けて ルターの意義を改めて考える(34)
ルター研究所所長 鈴木 浩
「神の前で」の判断(信仰に基づく判断)と「人々の前で」の判断(一つの社会が共有する価値観)は、確かに重なる場合も少なからずある。「殺すな」という十戒の命令は、「社会倫理」の判断と重なる。だから、われわれはついつい「神の前で」と「人々の前で」とを無意識に混同する。
「真理はただ一つ」という確信に立つトマス的スコラ主義は、「神の前で」と「人々の前で」という判断領域を体系的に重ねるので、『神学大全』の中には、アリストテレスの『ニコマコス倫理学』からの引用も多い。つまり「信仰」と「理性」とは究極的には調和している、というのがトマス的スコラ主義の確信であった。
エデンの園の出来事は、「善悪を知る木」の実を神の命令に背いて食べたことであった。それは、人間が踏み込んではならない「判断領域」に踏み込んでしまった、ということを象徴的に示している。それが「理性の横暴」であった。
神と人間が向き合う場では、すべては神の判断、つまり神の言葉が基準になる。神の前での「善悪の判断」も神の言葉がすべてである。『九七箇条』の過激な言葉は、この基本姿勢からの発言である。
議長室から
「教会の総会」となることを願って
総会議長 立山忠浩
2月は各教会にとっては総会の開催時期です。昨年の活動を振り返り、決算の承認を行い、そして今年の宣教活動について話し合い、予算案の決議や役員選挙も行われることでしょう。
「総会」という言葉から真っ先にイメージすることは多くの会社で開催される株主総会です 。青年時代に教会に通い始めた時に教会でも総会があることを知り、いささか驚いたことを記憶しています。教会はこの世のこととは異なることを行っている所と思っていましたので 、会社と同じような総会が開かれていることに違和感を覚えたのです。しかし、教会の総会も株主教会と同様にとても大事なものであることを後に知りました。
ただ、教会の総会は、株主総会とはどうしても異なる点があることにも思いを馳せなければなりません。もちろん総会でも教会の経営とも言えることが協議されることでしょう。礼拝出席者数や受洗者の数を気にし、 献金など会計上のことも話し合われ、教会経営に関する事柄が主要な議題となることが避けられないかもしれません。
しかし、大切な点を忘れてはいけません 。 教会の総会には、神様への祈りがあり、讃美があり、感謝がなければなりません。そして互いの奉仕の業を労い、1年の成果を感謝し合うのです。様々な課題や大きな壁に直面した問題が話題に上った時にも、あれこれと対策を論じる前に、まずキリスト者としてなすべきことを思い起こすのです。
ドイツのルター派の牧師であったブルームハルトが、 教会を襲った深刻な危機に直面した時に取った行動は意外なものでした。役員と共に定期的に集まり、聖書を開き、そこから自分たちがなすべきことを互いが確認し、これから実行することへの神様の助けを祈ったのです。しかもそれは短時間であったのです。キリスト者にとっては当然のことであり、しかもどの教会でも、誰もがなし得ることでした。しかし、ここから道が開けていったのです。
各教会の総会が神様に祝福され、教会として相応しい会となりますようお祈り致します。
宣教の取り組み信仰発「地域活動」
名嘉匡安(藤が丘教会)
子どもを介して大岡山教会に導かれ、その後、開拓伝道の藤が丘教会へ転籍し、現在に至っています。教会では「ビスケット(美・助っ人)隊」を組織し、教会で必要な道具を作ったり、修繕をしたりしています。流しそうめんの台やアルミ製の折たたみ椅子収納台車が最近の作品です。
地域活動を始めて13年になります。当初は障碍者や高齢者の通所・通院等の送迎ボランティアを行っていました。その後、地域の高齢化が深刻であることを知り、見守りと助っ人の必要を感じて知人と独居高齢者・体の不自由な方々への対応として、微少な助っ人の会「ビスケットの会」を発足して相談活動をスタートしました。程なく社会福祉協議会から地域の高齢者を対象に多角的なものとして欲しいとの要請があり、9年前に「はっぴ~くらぶ」 として再スタートしました。
現在「はっぴ~くらぶ」は56名の地域メンバーと共に次のような活動をしています。(写真)
①相談窓口:高齢者を対象に生活上の相談への対応。当方の力を越える作業については他グループか業者に依頼することもある。照明機器の手入れ、網戸の張り替え、耐震用具取付け、庭木の剪定・伐採・草取り、住宅の整理整頓・重量物の移動・資源ゴミの搬出等。
②心のケア・ガイドボランティア:買い物ヘルプ、話し相手(傾聴)等。
③ぼけ防止 ・ ロコモ解消・脳トレ活動:スポーツ麻雀教室は、高齢者の外出交流の場、また団塊世代が地域デビューするきっかけの場となっている。囲碁将棋・ニュースポーツ等、趣味の共有にも取り組む。
④学校教育サポート:昔の遊び(10種目)を子どもたちに伝える。昔の暮らし体験(火起こし・紙芝居)や戦争体験語り部。その他工作(昔の遊具)、農作物作り 、 囲碁将棋教室、 ニュースポーツ(5種目)を楽しむ。
高齢者パワーが地域で喜ばれ、「はっぴ~くらぶ」があるから安心して暮らせると、役に立っていることに感謝しています。学校・保育園・高齢者施設からも、今まで出来なかったことが出来るようになったと好評です。信仰者として心を尽くして対応することを心掛けています。
聖書を直接語らなくてもクリスチャンの心の奥にあるキリストを感じてくださることを願っています。
いまここから Light for LIMA報告
浅野ゆり(市ヶ谷教会)
昨年12月7日にLight for LIMAという集まりがありました。これには、同月にペルーのリマで開催されたCOP20(第20回 国連気候変動枠組条約締約国会議)に合わせて、宗教を越えて気候変動を心に留めようという想いが込められています。そして、その会議でよい方向に進むようにという願いはたちまち世界中に広まり、同じ時間に日本以外の国でも気候変動を覚える祈りを合わせる時がもたれました。
日本での集まりは、東京都内のマンションの屋上で、ろうそくの灯火とソーラーライトの明かりを囲んでひっそりと行われました。(写真)その日集まったのは私を含め6人。参加されていた方の中には普段の職業においても環境問題に積極的に取り組まれている方もいらっしゃいました。正直に言いますと、私が想像していたのは数十人の人がこぞって参加しているような大きな集まりだったので少々拍子抜けしてしまったところもあります。しかし、何事も初めは小さなところから始まること、同時に人々の気候変動への関心の薄さの表れであるのかもしれないとも思わされました。
さて、そもそも私が今回の集まりに参加しようと思ったきっかけは、ルーテル教会の青年が火付け役となったFast for Climateです。これは「気候変動を考え、温暖化を止めるために、気候変動の影響を受ける人々に連帯し、毎月1日に断食する」というものです。日本のルーテル教会でも大和由祈さんが中心となって呼びかけをしており、私も彼女の発信からこの運動を知り気候変動への意識を向け始めたところでした。そして、Light for LIMAの集いにも興味を持ったのです。
それぞれまったく別の団体の取り組みであるけれども、向いている先はどちらも気候変動への危機感や、影響を受けて困難の中にある人々とのつながりであると言えます。神様が創造された素晴らしい地球を世界中の人々と共に祈り、行動することで守っていく必要があります。まずは私自身が環境問題をより身近に捉え、アクションそして発信へとつなげます。私たちの住む大切なこの星のために。
礼拝式文の改訂
*改訂共通聖書日課 (RCL)と特別の祈り
式文委員 浅野直樹Sr.
主日礼拝では聖書朗読の直前にひとつの祈りをささげます。これを「特別の祈り」と呼んでいます。多くの教会では会衆も声を合わせてこれを祈ります。何が特別なのかというと、その日の主日の聖書箇所のために特に整えられた祈りだからです。特別の祈りが、その日の朗読聖書が指し示すみことばの中心テーマを簡潔に示してくれます。
そういうわけでこの祈りは主日ごとに読む聖書箇所の影響を大きく受けます。聖書日課が変われば、特別の祈りも変更することになります。そして今、式文委員会は改訂式文に向けて、礼拝のための新しい聖書日課の使用を検討しています。それが改訂(Revised)共通(Common)聖書日課(Lectionary)、RCLです。これは主要なプロテスタント教会やカトリック教会が共同で取り組んで作ったエキュメニカルな聖書日課です。世界の各教会が、しかも教派を越えて、主日に同じ聖書テキストから同じみことばを聴こうという思いから、1992年に完成しました。世界の多くのルーテル教会もこの日課を採用しています。現在日本福音ルーテル教会が使っている聖書日課は、かつてアメリカのルーテル教会や他の主流プロテスタント教会が共同で編纂使用し、後に(改訂前)「共通聖書日課」(Common Lectionary略してCL)として編纂されていったものです。世界の多くの教派は、すでにCLから改訂版RCLへと切り替えており、これが今最も広く用いられている主日用の聖書日課といえます。
主日礼拝の聖書日課は3年周期で構成されています。そして共観福音書といわれるマタイ、マルコ、ルカ福音書を3年ごとに繰り返し読みます。共観福音書ではないヨハネ福音書は、四旬節や聖週間、復活節を中心に随所に組み込まれていて、いずれの年にも読むように編まれています。こうした構成は、共通聖書日課)(CL)も 改訂版のRCLも同じです。教会手帳の最終欄にはRCLが掲載されていますので、現行のものと比較することができます。
日本福音ルーテル教会が聖書日課を従来のものからRCLに切り替えるとなると、特別の祈りもそれに併せて作り直すことになります。現行の青式文にある特別の祈りは、3年周期の各年いずれにも共通の祈りですが、RCL採用にあたっては年ごとに個別の祈りを設ける予定です。過去3年間にわたって各教会へメール配信でお届けしてきたRCLに基づく祈りは、アメリカ福音ルーテル教会(ELCA)の祈りの邦訳で、日本福音ルーテル教会が正式採用する最終版ではありません。今後これをもとに日本語表現としての適正や用語の統一、礼拝で声に出して祈るといった様々な使用法を考慮しながら、さらに検討を重ねていく予定です。
礼拝全体を検討し見直すために設置された式文委員会の働き「式文改訂」について、日本ルーテル教団と共に、その解説をお届けします。
連載 マルティン・ルター、人生の時の時(1)
江口再起
ルターによって開始された宗教改革500年を2017年に迎えます。ルターはとても有名な歴史上の人物で、キリスト教と聞いて日本人が思い浮かべるベスト・スリーに入ります。1位はイエス・キリスト、これは当たり前です。2位がザビエル、そして3位がルターでしょう。ところが、それほど有名ですが、しかしその人生や思想はどことなく曖昧にしか知られていません。
そこで私たちはルターをしっかり学びたいのですが、その際、留意点が2つあります。
1つは、ルターを学ぶとき、その最重要なポイントを、まずはくっきりと学ぶことです。抽象的な込み入った教理に頭を突っ込んだり、二次的三次的なエピソードに深入りする前に、まずはルターの一番大事なところを重点的に学ぶことが大切です。
2つ目は、ルターを学ぶためには、彼の人生をたどることが一番、早道だということです。ルターという人は、その生き方(人生)と思想(信仰)がとても深く結びついていた人でした。頭の中や、感情だけの信仰ではなかったのです。彼が人生のただなかで悩み苦闘した問題と、信仰(思想)が結びついていたのです。まさに「実存的信仰」です。
この2点に留意しながら、以下、ルターの人生の時を、7つの局面に区切って、学んでゆくことにします。マルティン・ルター、人生の時の時です。
(1)誕生(1483年、0歳)―「近代」という時代の幕開け
ルターは今から500年前の人ですが、時代は1000年間続いた中世が終わり、近代という時代が始まろうとしている、そのまさに中間の時に当たります(日本で言えば、室町時代から戦国時代)。よくイタリアの「ルネサンス」とドイツの「宗教改革」が近代の幕を開いたと言われていますが、近代を特徴づける(初期)資本主義の勃興期です。事実、ルターの父親はいうなれば初期資本家の一人です。彼はもともと銅山の作業員でしたが、よく働き立身出世し、のちには鉱山の所有者、市の参事会員にまでなったのです。そういう家庭にルターは生まれました。
したがって、ルターの教育環境はとてもめぐまれたものでした。5歳でマルスフェルトのラテン語学校、14歳からはマグデブルクやアイゼナッハの学校、そして18歳でエルフルト大学で法律を学ぶための勉強を始めます。当時の大学生はエリート中のエリートでした。
(2)落雷(1505年、22歳)― 青年の危機(信仰の葛藤)
ところが、そういうルターに突然、危機が襲いかかるのです。1505年7月2日、両親の下への帰省からエルフルト大学へ戻る途中、シュトッテンハイム村の近郊で落雷にあうのです。死の恐怖。ルターは守護聖人アンナ様に命ごいをします。とっさのことでしたので彼は思わず、命さえ助かれば生涯を神に捧げる、つまり修道院に入りますと叫んだのです。雷はおさまりました。命は助かった。ならば、修道士にならざるを得ない・・・。
落雷から2週間後、ルターは本当に大学をやめてエルフルトの「アウグスティヌス隠修黒修道院」に入ってしまったのです。22歳のときでした。 さて、ここで二つの問題が生じます。一つは、彼の心の問題、もう一つは親との関係です。
もともとルターは、特に信仰に関心を持っているような青年でなく、ごく普通の大学生でした。ところが落雷にあい、いわば引くに引けなくなって修道士になってしまったのです。(つづく)
宗教改革500年へ向けて、2014年7月5日に開催された、第21回東教区宣教フォーラム「宗教改革を語れる信徒になろう!」において江口再起師(日本福音ルーテル教会牧師・東京女子大学教授)によってなされた基調講演(写真)を連載の形でお届けします。
公 告
この度左記の行為を致しますので、宗教法人法第23条の規定に基づき公告致します。
2015年2月15日
宗教法人日本福音ルーテル教会 代表役員 立山忠浩
信徒・利害関係人各位
記
挙母教会桜町礼拝所 建物取り壊し
所在地
豊田市桜町1丁目78番 地、74番地1
所有者
日本福音ルーテル教会
家屋番号
78番の2
・種類 礼拝堂
・構造 鉄筋コンクリート造2階建て
・面積
3階 173.76㎡
4階 8.41㎡
・ 理由 新会堂・牧師館 建築のために旧礼拝堂 部分を取り壊す。
宗教改革500年記念事業。いよいよはじまります。
いよいよ、わたしたちの記念事業がはじまります。事業の構成は内と外の区分を意識し、内に盛り上がりがあって外に向かうイメージで進めます。宣教的な側面は必須であり、内輪の祭りとならぬように「聖書が示しているものやルーテルが大事にしている事柄を、一般社会にも価値を発見いただき大事だと受け取ってもらう機会とすべく」、広い対象に視野を向けていきます。
既にお知らせしましたように、シンボルマークが確定しました。ぜひ活用いただき、500年に一度の記念の歩みをご一緒に進めて参りましょう。
〈ねらい〉
Ⅰ.宗教改革500年記念の機会を活かして、ルーテルの特色や役割の検証、基本的姿勢の確認と確立につなげます。ルーテルに属する良質の誇りや感謝の思いを深める機会となるように努めます。
Ⅱ.ルーテル教会、ルーテルグループ諸事業体(幼保、学校、福祉)から、改革の志を宿して、未来へ向かう日本・世界のあり方に関することばを語り、その創造に取り組みます。
〈記念事業計画の3つの柱〉
①学習運動
記念事業の展開の一つとして、2013年~2016年にかけて推奨図書を提供し、さまざまな場に応じて用いていただき、学習から活学への企画を呼びかけてゆきます。
推奨図書は「宗教改革500年 推奨4冊」と呼び、すでに2013年には『マルティン・ルター』(岩波新書/徳善義和著)、2014年に『エンキリディオン 小教理問答』(リトン/ルター研究所訳)が出版されました。
続いて2015年には(仮)『アウグスブルグ信仰告白 翻訳と現代的解説』、2016年は『キリスト者の自由』(を取り上げて、現代の出来事を論ずる主旨となる予定)を刊行する準備に取り掛かっています。推奨図書の活用が、宗教改革の精神と現代的意義を考える気運を高める刺激となってくれることを期待しています。
②全国巡回企画
全国の会場を巡回する、マルティン・ルターと宗教改革をテーマにした企画展を実施します。この企画は、宗教的な枠組みを越えて人々の関心につなぐのが狙いです。企画に際しては、一般企業とのパートナーシップにより、思想、音楽、芸術等の要素を盛り込み、宗教改革の価値をアピールできる内容と水準にしたいと考えています。
並行して、市民とキリスト教会関係者の両者にとって宗教改革の価値が実感できるような、シンポジウムやフォーラム、ビブリオバトルなどの企画を組み、同時開催も計画しています。
③記念大会
北海道地域、関東地域、東海地域、関西地域、九州地域それぞれで、2017年10月に合同礼拝が予定されてゆきます。カトリック教会及びルーテル3教会との連携を中心にしつつ、エキュメニカルな拡がりをもって500年の記念を分かち合う時になるよう、各教区と宣教室で協働して計画を進めます。
〈募金について〉
Q.この事業を進める予算はどのように考えられていますか。
A.「宗教改革500年記念事業」の予算を690万円と定め、その内、500万円を募金とし、JELC予算会計より190万円を繰り入れると2014年全国総会で決議されました。
Q.募金は、どのように使用されますか?
A.費用内訳の規模からみれば、最大は「全国巡回企画展の開催」と予測されています。(※詳細は、各教会に配布されています「第26回日本福音ルーテル教会総会」資料[宗教改革500年記念事業予算書]をご覧ください。)
Q.募金をどのように集めるのですか?
A.従来のように各教会での募金委員や世話人を選出していただく要請は考えておりません。あくまで各教会の事情に応じて、それぞれの仕方で実施してくださればと願います。ご要望に応じて献金袋をお送りすることもできます。
Q.募金期間はいつからいつまでですか?
A.2015年3月より2017年12月末までの3年に渡る期間です。
全国総会で既に決議をいただいた募金計画ではありますが、各個教会の2015年度教会総会において、推進する価値のある取り組みだと主体的な声があがり、そこから「やってみようではないか!」とスタートされるようにと願っています。この間、いつでも受け付けます。
Q.募金の送金先はどこですか?
A.現在、「ルーテル連帯献金」で使用している、日本福音ルーテル教会の郵便口座と致します。この口座に新たに区分を設けます。送金の際に、振込用紙へ「宗教改革500年記念事業」と記載してくださいますようお願いします。なお送金は、現在と同じように、教会(団体)、個人、いずれでも結構です。また、事務局に、現金書留で送ってくださる方、持参くださる方もありますが、こちらも今まで同様に受領させていただきます。
■郵便振替:
00190-7-71734
■ 名義:(宗)日本福音 ルーテル教会
2014年度「連帯献金」報告
2014年度の「連帯献金」は各個教会・団体及び教会員・教会関係者の方々から、5,627,906円の献金を、それぞれの宣教・奉仕の活動のために捧げていただきました、感謝して報告いたします。(敬称略)
■ブラジル伝道 690,170円
大岡山教会、熊本地区宣教会議、東教区、大垣市内信徒会、
帯広教会、 天山ルーテル学園、保谷教会、東教区女性会、
小石川教会、千葉教会、乙守望、 下関教会、女性会連盟、
保谷教会女性会、京都教会、めばえ幼稚園、博多教会、本郷教会
■喜望の家 2,907,200円
ブラウンシュバイク領邦教会、西条教会、市ヶ谷教会
■メコンミッション支援(カンボジア) 160,000円
九州学院中学・高等学校、保谷教会、市ヶ谷教会
■フィリピン台風救援 775,750円
小倉教会、恵泉幼稚園、大分教会、別府教会、箱崎教会、太田福音ルー テル教会(西日福)、蒲田教会、大岡山教会、沼津教会、 武蔵野教会、
東京教会、小岩教会、千葉教会、三鷹教会、林民夫・直子、唐津教会、 堤雪子、札幌教会
■世界宣教(無指定) 774,136円
舛田智子、沼津教会、箱崎教会、帯広教会、一粒の麦、久留米教会、
日本福音ルーテル社団、太田立男、千葉教会、 小石川教会、
めばえ幼稚園、 博多教会、神水教会、蒲田教会
特記「東日本大震災救援献金」報告
震災発生の2011年度から2013年度に至るまで、3年間、宮城県の現地にて、復旧・復興のための支援活動を3年間継続してきました、4つのルーテル教会の共同による「ルーテル教会救援」(JLER)活動は2014年3月末をもって終結いたしました。2014年度においても、以下の教会、信徒の方々、教会関係者・団体から支援活動のために献金がありましたので、ここに感謝して報告します。
■東日本大震災救援献金 320,650円
恵泉幼稚園、箱崎教会、日田教会、大森教会、堤雪子、千葉ベタ ニヤホーム、西日本福音ルーテル教会、横浜英和学院、沼津教会、 羽村教会
今年度も、社会・世界における福音の宣教、奉仕、災害・飢餓に苦しむ方々に連帯したいと願い祈ります。「連帯献金」を捧げてくださる場合には、それぞれの献金目的[ブラジル伝道][喜望の家][メコンミッション][世界宣教]を郵便振替用紙に明記して、以下の口座に送金くださるようにお願いします。
郵便振替 00190-7-71734 名義(宗)日本福音ルーテル教会