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るうてる2006年

るうてる2006年3月号

機関紙PDF

常議員会

 2月20日(月)~22日(水)にかけて、東京・ルーテル市ヶ谷センターにて、第21回総会期第7回常議員会が開催され、5月の全国総会への詰めがなされると同時に新任教師・J3の紹介と派遣先の発表がなされました。

 今回の常議員会は、5月に開催される全国総会への最終的な詰めがなされる重要な会議となります。そのため多くの時間は、案文の確定や各教区との調整などに当てられました。
 また、例年2月の常議員会にて新任教師と新任J3(アメリカ福音ルーテル教会から派遣され、日本で3年間、学校等での働きを通して宣教する短期信徒宣教師)の紹介と派遣先の発表が行われます。今年も3名の新任教師と4名のJ3の紹介と派遣先の発表が松岡事務局長から以下の通りなされました。
 新任教師3名は、関野和寛氏(東京教会・協力牧師)、西川晶子氏(防府、徳山、益田、柳井教会)、花城裕一朗氏(浜松教会)です。J3の4名は、ヘザー・シンプソン氏(文京カテリーナ)、ジェームズ・ドットソン氏、リサ・ハトソン氏、エイプリル・リーマス氏(以上九州学院)です。新たな地へと派遣される方々のためにお祈りください。

第40回教職神学セミナー

「召し出される私-信徒と教職の新しい協働へ」

 今年第40回目を迎えた教職神学セミナーが、2月13日(月)~16日(木)の日程で、東京三鷹のルーテル学院大学・神学校において開講された。今年度の主題は「召し出される私-信徒と教職の新しい協働へ」、であり、この主題に添って多彩なゲスト講師や神学校の教授陣による講演などがおこなわれた。
 シカゴルーテル神学校から招かれたリチャードジャンセン博士は、「脚注の中の教職」と題したその講演の中で、世界の中において神と世界を和解させるために働いていく信徒を、教職がそのように育て、整えていく中でこそ教職と信徒の新しい協働の姿が形成されていく。その際、「下からの職務が、上からのものとして経験される」(信徒が、自分たちにふさわしい人物を、神さまから与えられた指導者として選び出す)という初代教会の経験から、わたしたちは学びうるのだと、世界の和解にむけた信徒の役割を語った。
 また、最終日に講演した鈴木伶子氏(日本キリスト教協議会議長)は、自身のエキュメニカルなコンテキストにおける信徒としての豊かな経験から、社会の中で、平和や環境のために働いていく信徒を送り出していくのは、確固とした福音が語られる説教と祈りである、と語り、信徒を社会へと派遣していく教職の役割を強調した。
 この他、例年のように新約聖書や旧約聖書、またルターの著作等からの主題の展開がなされた他、岐阜教会の信徒説教者である斎藤末理子氏によって、JELCの宣教方策の中で取り組まれている信徒育成プログラムについてもわかちあわれた。
 なお、セミナーの参加は、西日本ルーテルとルーテル教団を含むルーテル3教団からの参加者等31名と神学生などの部分参加者であったが、設定された主題とその告知にもかかわらず、信徒の参加が一部に留まったことは、やや残念であった。(健軍教会 小泉基)

教職授任按手式礼拝

 3月12日午後7時より東京教会にて教職授任按手式が執り行われます。今年は3名が按手を受けます。新しい牧師誕生に、どうぞお立会いください。

ルターの街から

森優(もりまさる/ルターシュタット・ヴィッテンベルク、ルター研究所々員)

 ヴィッテンベルクの市の中心は、マルクト広場です。そこには、ルターとメランヒトンの像があり、祭りには店や見世物が広場を埋め、時には政党などの集会も行われます。この間は、30台ほどのクラシック・カーが集まっていました。このマルクトは旧市庁舎(アルテス・ラートハウス)の前に広がっています。旧市庁舎の1階は絵画の展示館、2階は市の事務所とホール、3階は会議室、4階に、いま、わたしが詰めているルター・ツェントルムがあります。
 2階では、毎日のように結婚式が行われ、ささやかなパーティーが開かれます。3階では、この地区の牧師会がひんぱんに行われています。牧師が足りないので、共同で広い地域をカバーしていく相談、若者を対象とした伝道、そして毎回の大きなテーマは2017年です。
 どのように宗教改革500年を迎えるか、行事だけでなく、今日におけるルターと宗教改革の意味を捉えようと懸命です。2017年という時間の区切りがあるので、共同牧会も伝道も、財政的苦境にも、ドイツの教会が具体的に、生き生きと取り組んでいるような印象を受けています。
 ヴィッテンベルクは場所ではありません。そこでは、ルターが受け継がれ、語られ、ルターを生きようとしている人々がいます。ルターとの出会いに、ヴィッテンベルクをお訪ねください。
*ルターセンターwww.luther-zentrum.de

Information 広報室よりお知らせ

福音版 教会案内 版下作成します。

福音版を別途配布してくださっている教会の案内欄の版下を広報室で作成します。500部以上配布している教会は無料。499部以下の教会は1種あたり¥3000-です。詳しくは広報室・南雲まで。
e-mail koho04@jelc.or.jp
FAX03-3260-1948

■次号告知
ご好評をいただいていた「ルターの街から」、「献身インタビュー」、福音版「聖書人物伝」は今号を最後に終了させていただきます。応援ありがとうございました。また、執筆者の方々には長らくご奉仕いただき大変感謝いたします。次号より新コーナーが始まります。700号を迎える「るうてる」をこれからもよろしくお願いいたします。

牧師の声

献身 ~神の内なる声を聞いたとき~

東海教区 高蔵寺教会 牧師 土井洋

牧師になる前は、何をされていましたか?
 日本ルーテル神学校に在学。その前は、大学で商学、西語等を学んでいました。海外で働くことを夢見て、語学習得に励みました。大学で、U教師に出会いました。師はキリスト者でありましたので、的確な助言をいただきました。受洗は、池田教会で吉田康登先生からです。20歳の冬休みでした。牧師館に毎夜一週間通いました。
 吉田先生から小教理問答書の解説をしていただきました。先生が質問を読み、奥様が答えるという形式でした。吉田先生は侍でしたから言葉を多く交わす必要はありませんでした。一定の距離から、私を読み通しておられたようです。人の心を読む訓練の時でした。

牧師になろうと思われたのは、どんなきっかけですか?
 貧乏学生でした。食費と住居費を切り詰め、栄養失調気味でした。見るに忍びなかったのでしょう。吉田牧師のご子息、A氏の下宿に同居させてくださいました。芝白金にありました。
 彼は聖文舎勤務でした。彼の本を自由に読ませてもらいました。彼が語る文学的断片から大いに刺激を与えられました。トルストイとドストイエフスキーの比較。A・シュヴァイツアーは私の人生観を変えました。
 大学3年から、市ヶ谷のクライダー寮に入ることができました。寮生活の中で、神学校の存在を意識するようになりました。石橋先生に相談すると、当然であるかのように、神学校への進学を奨められました。

牧師になってよかったと思うことは、どんなことですか?
 本心を言えば、キザで偽善的に聞こえるでしょう。「よかった」と思うことは、往々にして、人間的なことが多いものです。言い換えれば、自己満足です。だから、この項目に答えるのは複雑です。
 よかったかどうかよく分かりません。言えることは1つだけです。週に一度は聖書を読みます。ただ読むだけではありません。聖書と格闘します。「空を打つ拳闘」です。「腿の関節がはずれる」ほどには及びません。それでも、目に映る風景がすこし違います。風景は外にあるのに、内なるものまで見えてきます。見えなかったものが見え、見えなかったものを、見るようになりました。

これからどんなことをなされたいですか?
 継続は力なり。継続すべきことを、継続することが、これからの課題です。
 昨年、子どもの話の創作をしてみました。子どもたちの前で発表しようと思っています。卒業生に贈る機会をうかがっています。その反応を見てから、次の段取りを考えようと思っています。日ごろ、子どもたちから大きな力をもらっています。彼らは、あるがままの姿でぶつかってきます。
 子どもたちに聖書の話をするときが、これからも課題です。よりよく理解してもらうために、聖書の内容を弁護することは、かえって不遜に思えます。
 イエスが語り伝えようとした「真意の把握」に、これからも心血を注ごうと思っています。

信徒の声 ~教会の宝石を捜して~

九州教区 佐賀教会 信徒 南里照子

キリスト教との出会いは
 聾学校の校長先生から紹介された主人と結婚した年に、佐賀教会が改築されました。新しい会堂が出来上がったとき、クリスチャンである主人に連れられて初めて教会に行きました。もう55年くらい前のことです。

洗礼はいつ受けられましたか
 教会に通い出してから5年後です。
 主人からは洗礼を勧められましたが、なかなか踏み切れませんでした。
 共に聾唖者ですから結婚生活の中で、いろいろ悩みもあってすべてが順調にいっていたわけではありません。そんなとき、マヤ・ウィンテル宣教師に出会うことによって、洗礼を受けることを決めました。

教会ではどのような働きをなさいましたか
 わたしが洗礼を受けてから8年後、主人が伝道師として働くことが認められました。佐賀地区の牧師・宣教師の方々と一緒に25年間伝道・牧会の特に佐賀地区の聾唖者伝道に一生懸命だったことを思い出します。大勢の方々が協力し助けてくださいました。
 主人が伝道師を辞めた後は、佐賀教会の信徒として夫婦で共に礼拝を守ることが大きな喜びでした。教会では手話教室をし、幼稚園では主人と共に子どもたちに手話を教えることができました。
 今は主人も亡くなり、わたしも体が弱ってきていますが、あとを引き継いでくれる人々がいることを嬉しく思います。また、レインボーハウスの創設期に参加して、他の障がいをもっている人々たちとの交わりが与えられました。
 洗礼を受けてからは、もちろんいろいろとありますが、大変恵まれた歩みだと思っています。神さまに感謝しながら毎日を過ごしています。

今後教会でどのような働きをしたいと思いますか?
教会に期待することは何ですか
 長い間、佐賀で行なわれてきた聾唖者伝道がなくなってしまったのが残念です。 現在いる人たちも高齢になってきました。手話のできる人々もたくさんいるので、ぜひ聾唖者たちと関わり交わって信仰生活を送りたいと思います。
 教会は若い人たちだけに目を向けるのでなく、すべての年齢層の人々に対して福音の種を播き続けて欲しいです。
 特に高齢者に対しては今まで以上に心をよせて欲しいと思います。
 何といっても、今まで教会を支え、信仰を守り通してきたキリストに在る兄弟姉妹ですから。わたしも、神さまのみもとに行くまで、礼拝生活を守り、人々に喜びを伝えて行きたいと思います。

求道者の旅

第12回 キリストの体にあずかる

ケネス・J・デール ルーテル学院大学名誉教授 引退宣教師

 12回の連載を通して、信仰と生活について見て参りました。前回は、聖書の読み方について触れました。今回は、礼拝の頂点とも言うべき聖餐についてです。
 「聖餐はキリストの再臨の日まで、その生と死、そして復活についてたゆまず思い起こすために与えられた秘跡である(聖公会公式祈祷集)」と学びます。
 私は、聖餐式に機械的に参加していることがある事を認めなくてはなりません。しかしまた、聖餐台に進み「キリストの体です」という言葉を聴き、パンと葡萄酒をいただく時、深い内省やインスピレーション、あるいは心が一新されるのを感じる瞬間もあるのです。

聖餐の本質
「あなた方の為に喜んで死ぬ、私の体と命とをあなた方の為に捧げよう」とおっしゃり、その言葉通りになさったお方の精神を聖餐式で受け取っているのです。同時に真実であると思えば、断固として進む勇気をも受け取っています。御父の導きにより、恐れることなく当時の聖職者たちの偽善、支配階級にはびこる不正を暴き、死をも厭いませんでした。彼の血と肉を受け取る時、この犠牲の精神と勇気とを、私たちの思いと行いに受け容れるよう呼びかけられているのです。

聖餐の捧げもの
 聖餐式において聖壇に運ばれるパンと葡萄酒が、その数分後には、キリストの体と血として受け取られるとき、そこには深い象徴性が存在します。
 聖母マリアは、我が子を神に捧げました。そしてその子は、自ら進んで我が身を捧げるようなお方へと育ちました。けれども、御父に従い命を捧げたが故に、再び新たな命を受け取ったのです。神は、捧げられたイエスの命を取り上げ、この命を生きて世に働きつづけるキリストの霊として私たちにお戻しくださったのです。
 ここから読みとれるメッセージとは何でしょう? それは「あなたの持ち物をそのまま私に譲ってくだされば、私はそれを祝福して戻します。」ということではないでしょうか。私たちの献身の言葉には、二重の意味が込められています。「主よ、私はここにいます。私の身を捧げます」そして神の御返事を聞くのです。「あなたの捧げものを清め、強めてあなたに戻そう。」

「あなたに与えられた私の体」
 今日、聖餐に与ることは、とても深い経験でした。私たちはパンを受け取り、「これはあなたに与えられた私の体である」という言葉を聴きました。何と満たされた言葉でしょう! このパン-小麦、土、太陽、空気、雨、そしてパン作りの人々の手と道具-これらすべてが、キリストの体を形成しているのです。すなわち、キリストはすべてであり、すべての内に満ちているのです。復活のキリストは、全宇宙に臨在されています! そしてすべては私たちに与えられています。何と豊かな神の恵みでしょう!(翻訳:上村敏文)
*「求道者の旅」より抜粋

聖書研究

12キリストはわたしのために死んでくださった

文 賀来周一

「ああ、物分かりの悪いガラテヤの人たち、だれがあなたがたを惑わしたのか。目の前に、イエス・キリストが十字架につけられた姿ではっきり示されたではないか」ガラテヤの信徒への手紙3章1節

死の告知
 3月に入ると四旬節また受難節といわれる期節を迎えます。わたしたちの心がキリストの受難と死へ向かう時です。しかしこの期節だけが主の受難と死を偲ぶ時ではありません。すでに最初のクリスマスの時、老シメオンは十字架の死を幼子イエスの将来に見ました(ルカ2章34節)。救い主は死ぬお方である、聖書は驚くべきメッセージを最初から告げるのです。未来に明るい希望を期待する者にとっては、つまずきとも見える告知です。しかし神はそれ以外に人々を救う手だてを計画されませんでした。だから人はこれにつまずいて倒れるか、あるいはそれによって立つかのどちらかでしかありません。ルターはこのシメオンの言葉があるので、キリストの十字架という悲劇があってもあまりびっくりしないで済むのだとクリスマス・ブックの中に書いています。私たちは十字架という言葉に慣れきってしまったきらいがありますが、考えてみれば、ルターがびっくりすることのないようにと言うほどに、十字架は異常なといってよいほどの出来事にちがいありません。
 しかしながらまた、ルターは「キリストは、わたしのために死んでくださったという信仰がなければ、福音的ではない」と言います。キリストのように立派にならなければ、よいクリスチャンとは言えない、もっと頑張って、人から後ろ指を指されないような人間になろうというのは、律法的な信仰とはなっても、福音的とはならないと言っているのです。

罪人キリスト
 キリストの死に関して、ルターはガラテヤ書大講解のなかでこんなことを言っています。「キリストはひとりの罪人として十字架にかけられた。ほんとうは我々人間こそが罪人であって、我々が死と永遠の滅びにふさわしい者である」、「キリストは今までこの世になかったほどの最悪の盗賊、殺人者、姦淫者、強盗、涜神者、背信者となるべきであったのである。キリストは今や自分の人格において行為するのではない。今はおとめから生まれた神の子ではなくて、罪人である。自ら涜神者、迫害者、暴力の徒であったパウロや、かつてキリストを否定したペテロや、姦淫者、殺人者であって、異邦人には主の名を汚す者となったダビデの罪をわがものとし、わが身に負われる。それはキリストが罪を犯したというのではなくて、我々が犯した罪を引き受けて、ご自身の血をもって贖いを果たそうとされるのである」と言います。
 シメオンは、罪人キリストの姿を幼子に見たのです。彼はけっして最高の模範者としての救い主キリストを見ませんでした。ルターは「もしキリストを我々の模範者に仕立てあげるなら、キリストを罪と罪人から引き離すことになる」とも言います。もしキリストを立派な模範者にし、それに倣うことを信仰とするなら、彼の言うように「キリストは我々にとって無用のものにする。そればかりか、罪を怒り、裁く裁判官にしてしまう」のです。そうなるとほんとうのキリストを見失ってしまいます。キリストは罪人として死んでくださった、それはわたしの罪のためである、これがキリスト教信仰にとって、なにものにも代えることのできない信仰の真理であることを肝に銘じておくべきです。

慰めとしてのキリストの死
 私たちは、たしかにキリストの十字架の死を思うとこんな悲劇があってよいものかと思います。でもルターはこう言います。「このようにわたしの罪、あなたの罪、全世界の罪をキリストに着せて、それでキリストを包み込んで、キリストが我々すべての罪を負われるのを見ることは、我々の最大の慰めである」、「これはすべての教えのなかでもっとも喜ばしく、もっとも慰めに満ちている。つまりそれは神が、言い表し難く、計り難い憐れみをもって、我々に迫っておいでになることを教えるからである」と。

 いささかくどくどとルターを引用したことをお許し願いたいと思います。ベツレヘムの幼子は、クリスマス・キャロルの美しい歌声でのみ迎えられるべきではないのです。彼は救い主として、この地上に来られた神なのです。しかも私たちの救いのためにゴルゴタの丘で十字架の死を遂げたもうたお方です。そのお方を老シメオンが指し示していることを深く知りたいのでくどくどと申しました。「キリストはわたしのために死んでくださったという信仰がなければ、その信仰は福音的ではない」というルターの言葉を今一度噛みしめたいものです。
 ルターは、さらに申しました。「わたしたちの罪はキリストの死以外のどのような仕方でも取り去ることはできない。……悪魔がお前は罪人だと言うなら、そうだ、だからキリストが救ってくださる。あなたが罪人だと思うときには、キリストを審き主としないがよい。キリストは罪のあがない主である」。心底からそのように信じるとき、わたしたちは罪人であることに感謝しなければならないでしょう。
(ルターの引用は徳善義和訳「ガラテヤ書大講解」から)

集中連載 総会に向けて……②

総会に向けて各委員長にお話をうかがいました。今月はP3、P4、P5委員長です。

P3(牧師その使命と働き) 委員長 沼崎勇

1.現在まで取り組んできたこと
 2003年度から毎年、全国教職研修会を行ってきました。研修の内容は、ルーテル教会の教会論と教職論に関する講義、説教演習、牧会事例研究等です。昨年は、顧客満足度に関する講義も聞きました。
2.総会に提案されること
 前回の総会で、教師会が牧師レヴューシートを作成することに決定し、昨年9月の全国教師会総会において、新しい牧師レヴューシートが採択されました。今回の総会には、このシートを用いた牧師レヴュー制度が提案されることになります。
3.それはどのような変化をもたらしますか
 パウロが言っているように、「他の人々に宣教しておきながら、自分の方が失格者になってしまわない」ように、牧師が今まで以上に自己に厳しくなるのではないでしょうか。4.総会で議論してほしいこと日本福音ルーテル教会が、他者のために存在する教会になるためには、どのような制度がよいのかという観点に立って、牧師レヴュー制度についても議論してほしい、と思います。

P4(宣教共同体としての学校・施設)委員長 藤井邦夫

1.現在まで取り組んできたこと
 P4で取り組んできたことの一番大きなことは「るうてる法人会連合」を設立し、これまで4回の総会を重ねてきたことでしょう。イエス様の働きが宣教、教育、奉仕であったこと、それが日本の行政によって、宗教法人、学校法人、社会福祉法人で担われるようになり、別々の働きのようになっていたのを、すべてイエス様の働きとしてとらえ宣教共同体として歩む道を再確認し歩き始めたのです。
 教会、学校、社会福祉施設、幼稚園・保育園がミッション性を持ちながら世に仕えていく。この世の最前線でかかわっている現場がそれぞれの働きをイエス様の光のもとに歩むということは、現代において重要な光を放ち、現代の問題に対して大きな貢献をすることになり、神の国実現への働きかけとなるでしょう。そのために法人会では人材育成のため研修会をし、奨学金の検討をしています。
2.総会に提案されること
 「るうてる法人会連合」の総会がありますので、教会自体の総会には大きな提案はありません。今回教会総会に提案されることは教会規則74条に関することです。教会理事の推薦に関する条項ですが、その目的を明確に掲げ、そこに連なる学校施設の整備です。これは教会総会にではありませんが、教会推薦理事に関する規定も検討しています。理事の働きを責任もって果たせるように理事の資格を問うことです。逆に理事会が客観性を持つために教会推薦理事を置くことを勧めることも必要と思います。
3.それはどのような変化をもたらしますか
 学校・施設がミッション性を持った設立精神の上にしっかり立つことに役に立つと思います。そのことがイエス様の働きを担うことになるし、現代の社会に対しても意味あるものとなるでしょう。
4.総会で議論してほしいこと
 P4の意義を議論し、認識して欲しいです。それと同時に学校や施設から現代の問題点を教会に提示して欲しいと思います。

P5(世界宣教の推進)委員長 渡辺純幸

1.現在まで取り組んできたこと
 連帯献金や、チャリティーコンサートをとおして、パレスチナへの支援、イラン・イラク・アフガニスタンの難民支援、メコン宣教支援(タイとカンボジア)、災害救援支援(スマトラ沖大津波、パキスタン大地震、米国ハリケーン)、恵まれない世界の子供たちへの支援、ブラジル伝道支援、日米協力伝道支援、またそれらに関わる交流プログラムなどです。
2.総会に提案されること
 特にありませんが、お願いがあります。それは、ペンテコステの日の世界宣教の働きをおぼえての献金、また、今年3回目を迎えるチャリティーコンサート(日本福音ルーテル社団との共催)、クリスマス献金へのご支援とお願いです。多くの教会のご支援とお祈りをいただいておりますが、特に宣教部門へのさらなるご支援をお願いします。
3.それはどのような変化をもたらしますか
 宣教は、直接間接をとおして、私たちに与えられている使命でもあり、感謝の現れでもあります。世界中が、共に支援と祈りの輪を広げ、喜びを分かち合いたいと思います。与えられる喜びと、与える喜びが、信仰にも、教会の活性化にもつながるものと思われます。
4.総会で議論してほしいこと
 百年以上も前に、アメリカ、フィンランドの国が未知の世界、日本に宣教師を派遣しました。今私たちはその救いの喜びを与えられていることを感謝し、この感謝と喜びを他の国の人々に目を向け支援と祈りの輪をどのように継続しながら広めてゆくかを総会で確認し、各教会で話し合う機会をもっていただきたいと思います。

議長コラム 15「主が先立ちたもう」

(m-yamanouchi@jelc.or.jp)
 3月。この月の教会にとって一番の出来事は、新しい牧師の誕生です。今年も、3名の新しい牧師が誕生しました。
 今、牧師として歩み始めるに当たって、不安と共に大きな希望があることと思います。自分なりの伝道論をもとに、具体的な計画も既に心に描かれているかも知れません。大きな夢を描きつつ任地に赴くことは大事なことです。迎える信徒もそのような牧師の熱意に期待しています。ましてや、新人として赴くのです。若さと情熱をほとばしらせて欲しいと思います。
 教会に「宣教方策」という言葉があります。要するに、何を何時までに実現させるかという伝道計画です。教会の働きをその日まかせにしないで、計画的に行おうというものです。教会のその日その日の動きは、その日に断片的に起こるのではなく、その教会の歴史の流れの中で起こるのです。教会の出来事をこのような一つの流れの中に位置付けるためにも、伝道計画は必要です。
 だが、計画はあくまでも人間が立てるものです。そして、伝道はあくまでも神様の業です。ここに、伝道計画のもつ矛盾性があります。そして私たち牧師は、この矛盾性に、この伝道計画が計画通りに進まないたびに、悩まされるのです。
 牧師として勇んで赴任し、理想の教会形成に情熱をもって当たろうとするとき、おうおうにして教会の反応は鈍いものです。今まで必死に学んだ神学の無力さ。自分は本当に神様に牧師として召されているのだろうかという不安。そのような不安と無力さを味わいながら、牧師としてスタートするのが常だと思います。
 「あなたの業を主にゆだねれば/計らうことは固くたつ」(箴言16章3節)。
 私たち神様の働きに仕える者にとって、不安と無力さから解放される道は、「主が先立ちたもう」ということではないでしょうか。私たちの努力は、神様が既に決断しておられることの実現のための努力です。私たちの計画は、御心を実現させることです。
 「わたしは、既にそれを得たというわけではなく、既に完全な者となっているわけでもありません。何とかして捕えようと努めているのです。自分がキリスト・イエスに捕えられているからです」(フィリピ3章12節)

宣教する教会 各地の働きから

松本義宣先生インタビュー

 ドイツ・ブラウンシュバイク領邦教会に交換牧師で行っている松本義宣先生ですが、2月に一時帰国されました。インタビューから少し紹介します。
 ドイツは車で走ると最初に教会の塔、そして村が見えてくる教会の国ですね。
 パイプオルガンがある石造りの大教会ばかりだが、礼拝は来ないという残念な実態。高齢者ばかりで若者は日本以上にいない。地域の中心機能も多少残っているが、結婚式は市役所のみなど世俗が取って代わってきている。
 日本は規模や歴史が違いすぎるけれど、この人数、規模でよく頑張っている。無理は出てきているが、卑屈にならなくてよいですね。
 「日本にクリスチャンがいるの? ルーテル教会があるの?」と聞かれる。子どもが先に来て親兄弟も一緒に洗礼を受けた話や、岡山-松江など数百キロ離れている教会を牧会するというのにも驚かれます。
 ドイツも教会指導者たちは現状に危機感を持ち、取り組んでいる。だから、外国の牧師を呼んで交流し、自分を変えたいと思っている。しかし、一般の人たちはまだ。ビショップ制だから上が決めれば動くが、信仰の問題は下からでないと。それで、同僚牧師は新しい勉強会を始めた。「キリストを信じる・キリスト者になる」という信仰を学びなおすコース。
 どうしたら人が来るんだろうと考えていたけれど、教会に来る彼らにとって信仰とは何だろうと、あと2年の滞在で問いたいですね。

統一協会問題についての「日韓教会フォーラム」
ソウル・韓国教会百周年記念館(1月17〜20日)

 標記の会議に齋藤幸二牧師(岐阜教会・大垣教会)と平岡(三鷹教会)とが参加した。日本からは、統一協会問題キリスト教連絡会を構成する6教派(カトリック、教団、聖公会、バプ連、在日大韓、福音ルーテル)の代表と霊感商法対策弁護士連絡会、被害者家族の会の代表等、合わせて28名の訪問団で訪韓し、韓国各教派の代表者21名と意見を交わした。統一協会に関するエキュメニカルな日韓会議は今回が初めてであった。
 会議(18〜19日)では、日韓双方の統一協会の問題について協議し、後半(19〜20日)は統一協会の本部、神学校、病院、教祖の邸宅などの施設を見学した。
 特に、日本側が会議で報告した主要事項は、合同結婚式に参加し、韓国に滞在している日本人女性についてであった。在韓日本人女性の大半を占めているこれらの女性たちが(在韓邦人女性約12000人のうち約6500人)、離婚し日本に帰国することも困難な状況に置かれており、外務省の海外邦人の問題ともなっている。今回の会議によって、日韓教会の協力の下に、韓国各地の教会にそれらの女性たちのための相談所を設置することになった。
 韓国側からは、ロス市(韓国南部の都市)に、日本の統一協会からの送金約2兆ウオン(約2500億円)で統一協会が事業を起し、浸透しようとしている。ロス市150教会は連日、祈祷会で祈っているとのこと。この統一協会の浸透を食い止めるように、日本の教会・諸団体へ協力要請があった。共同声明を採択し、記者会見も行った。(平岡正幸)

①ニュース募集
 当コーナー「宣教する教会」に掲載する各地の教会の情報をお待ちしております。
②今回のお題
 近々、教会でのバザーについて特集を組む予定です。
 社会の変化により従来の「バザー」が難しくなったという声も聞きます。
 バザーの現状、独自の工夫、最近開催したバザーの報告、バザーに変わる新しい催し……など、あなたの教会のアイデアをお寄せください。

情報は……
FAX03・3260・1948
koho04@jelc.or.jpまで

話題の映画紹介

ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女

 疎開のために親元を離れて暮らすことになった4人の兄弟姉妹。ちょっとしたことで口喧嘩になったり、反発しあったりしながらも、一緒に過ごす時を楽しもうとします。
 ある日、末っ子のルーシーがかくれんぼで箪笥に隠れた拍子にナルニアの国へ入ってしまいます。そこから思いがけないことが次々に起こり……。
 ささいな喧嘩は、どこにでもあります。でも、まさかそれがきっかけで後に大事になってしまうとはなかなか予想できないものです。この作品は「ごめんなさい」「いいよ」と、あやまり、赦し合う素直な気持ちの大切さを子どもにも大人にも教えてくれるでしょう。
 人間の欲望や嘘の報いについても描かれています。そして、人が悔い改め、赦しを得た時、どんなに誠実な者へと変わるかも。それは、イエスを知らないと言って逃げて行った弟子たちに、復活されたイエス様が与えられた希望を思い起こさせます。
 このお話の中には、聖書の要素がたくさん出てきます。犠牲の愛。主の強さ。聖書を読んだことのない人も楽しめるが、聖書を知っているともっと楽しみが増える、そんな作品です。ぜひ原作を読んで、この物語の楽しさをより深く味わわれることもお薦めします。

春の全国ティーンズキャンプ締切迫る

 春の全国ティーンズキャンプ(春キャン)は、3月28日(火)~30日(木)にかけて愛知県青年の家にて開催されます。参加申込受付をまもなく締め切りとなります。お早めにどうぞ! 申込は健軍教会・小泉牧師まで。

「いのちの詩」完成。絶賛発売中

 昨年の春キャンで参加者が綴った詩が詩集「いのちの詩」となって新発売。珠玉の詩がたくさんつまって1冊500円。
 お問い合わせはTeens佐藤まで。

■■■■Information■■■■

ルーテル学院大学・神学校聖歌隊CD第2弾

学内外の奉仕で定評のある本学聖歌隊が、2枚目のCDを作成いたしました。「起きよ夜は明けぬ」「わが主に誉れあれ」など聖歌隊で歌い継がれてきた14曲が収録されています。1枚2,500円です。
ご希望の方は、枚数と送付先を下記までご連絡ください。送料は別途お願いいたします。
〒181-0015 三鷹市大沢3-10-20
ルーテル学院大学・神学校聖歌隊CD注文係

21世紀キリスト教 社会福祉実践会議
第5回大会「生きる-スピリチュアリティの模索」参加者募集

■日時:2006年3月11日10:00~16:15(受付開始9:20~)
■内容:超教派の福祉実践会議。講演とシンポジウム
■会場:東京カテドラルケルン・ホール
■参加費:一般/¥2000、学生/¥1000
■お弁当代:一人¥1000(事前申込)
■お問合せ先■
〒181-0015三鷹市大沢3-10-20
ルーテル学院大学社会福祉研究室(松田・髙山・原島)
TEL:0422-31-7920 FAX:0422-34-4481
開催日が迫っております。詳しくはお問合せ先までお願いいたします。

会堂補修および集会室・牧師館竣工式記念礼拝
沼津教会

去る2005年12月11日、日本福音ルーテル沼津教会にて竣工式記念礼拝が執り行われ、横田牧師よりご報告いただきました。

 この度、皆様の温かいご理解とご支援のもと、わたしたちの教会の耐震補強工事・および集会室と牧師館が新築完成いたしました。 去る12月11日、東海教区長、明比輝代彦牧師を説教者にお迎えし、竣工式記念礼拝を無事終えることが出来ました。
 当日は凡そ60名のご出席をいただき、和やかなうちに記念礼拝と祝会を共に分かち合っていただきました。これまでの皆様のお祈りとお支えご尽力に厚く御礼と感謝を申し上げます。

訂正

お手元の教会手帳の住所録に誤記がありました。以下のとおり訂正します。
■玉名教会 電話0968・72・269
■二日市教会
住所録の表記では電話のみとなっておりますが、FAXと共用の番号です。
■みのり教会
住所の表記に一部誤りがありました。「船」原町ではなく「舟」原町です。
住所録の表記では電話のみとなっておりますが、FAXと共用の番号です。
■Paulasaari, Mr.Seppo & Mari パウラサーリ
〒814-0001福岡市早良区百道浜4-5-4
電話092・821・8494
メイル:qqa59mg29@wing.ocn.ne.jp
関係者の皆様には、大変御迷惑をおかけいたしました。謹んでお詫びいたします。

住所・FAX・メイル変更のお知らせ

■福本豊子
住所 2033 Centergrove Rd.Kannapolis, NC 28083-8624,U.S.A.
■雪ヶ谷教会
ファクス専用の番号ができました。
050・3515・4849
■沼津教会
ファクス番号が電話と共用になりました。
055・931・2856
■小鹿教会メイル
jelc-oshika_ihs@ny.tokai.or.jp

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