るうてる2026年4月号
「処置台のキリスト」
日本福音ルーテル教会大分教会・別府教会・日田教会牧師 関満能
「『あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。』」(ヨハネによる福音書20・27)
イースターの朝、石が転がりました。しかし、転がったのは、イエスが葬られた墓の石ではありません。
あれは、私が牧師になって2年目のイースターの朝のことでした。このとき、私には一つだけ気になっていたことがありました。それは、洗礼盤の位置です。
この日は、当時1歳を過ぎた娘の洗礼式を予定しておりました。前の日に礼拝の準備は終えていたのですが、当日の朝になって、洗礼盤の位置が気になってしまいました。なぜなら、会衆席から見えにくい位置に洗礼盤があったからです。けれども、前日に、私は洗礼盤を動かさないでおくことにしました。なぜなら、この洗礼盤は石でできていて、とてつもなく重かったからです。
それにもかかわらず、当日の朝に、やはり洗礼盤の位置が気になってしまった私は、会衆席から見える位置に洗礼盤を動かそうとしました。そして、石が転がりました。段差のところで、ほんのちょっとバランスを崩し、一気に洗礼盤が倒れてきたのです。その結果、右手の中指が洗礼盤の下敷きとなりました。そのおかげと言いますか、洗礼盤は無傷で済みましたが、私は大けがをしてしまいました。
妻の運転で救急外来に行き、6針ほど縫う処置を受けました。処置台で横になりながら、心の中は、イースターの司式・説教、そして洗礼式をすることができない申し訳なさと情けなさとでいっぱいになっていました。
けれども、私の心に迫ってくるものがありました。それは、「今日は、イースターだ」という思いです。つまり、自らの不注意で牧師としての務めを果たすことができず、大けがをして処置台に横たわるしかない私だったのですが、十字架の傷を負ったまま復活したキリストが、この処置台の上にも共にいてくださる実感のようなものが湧いてきたのです。
「復活の主が出会ってくださった」と神秘的に言うことができるかもしれません。しかし、それ以上にやはりみことばが共にあったように思います。ヨハネによる福音書は、復活したイエスの手と脇腹に十字架の傷痕が残っていたと記します。ヨハネが伝える復活の主は、十字架の傷を負った主です。そして、復活の主は、「見ないのに信じる人は、幸い」(ヨハネによる福音書20・29)と言いつつも、「わたしの手を見なさい」と十字架の傷を見るようにと促される主です。
私たちは、何を促されているのでしょうか。キリストは、私たちと同じように体を持ち、痛みを負い、傷つかれた方です。これを見なさいと言われます。復活して、傷一つないキリストではなく、ボロボロになるまで痛み、十字架で処刑されることになっても、それでも私たちのために生き抜かれたそのキリストを見なさいと言われるのです。このキリストがみことばとして私たちに届けられています。だからこそ、私は処置台の上でも、復活の主を身近に感じることができたのかもしれません。
体に傷を負ったまま復活したキリストは、自らのために復活したのではなく、私たちと共に生き抜くために復活されました。キリストの手と脇腹の傷は、キリストが私たちと共に生きておられることのしるしです。ですから、私たちも、それぞれにからだを持ち、傷を負う弱さがありますが、だからこそ他者とつながることができます。社会的弱者、経済的弱者を排除するのではなく、共に弱さを負う者として生きることができます。他者の手を取ろうとするとき、私たちの手は傷つくかもしれません。しかし、私たちに手を伸ばされるキリストは、その手に傷を負っても、私たちと共に生きることを諦めませんでした。「わたしの手を見なさい」。傷ついたキリストの手が、私たちと神とを、私たちと他者とを結びつけるのです。
エッセイ「命のことば」 伊藤早奈
(73)「わたしらしく」
「人の生涯は草のよう。野の花のように咲く。」(詩編103・15)
「わぁ、あの香りだ。」あそこからも、こっちからも、ふわりと風が運んで来てくれる春の香り。花や草や土や木々。冬にはあまり感じなかった自然のたくさんの香り。スーッと深呼吸をしたくなる。
そのような季節にふと思うことがあります。「与えられた場所で自分らしく咲くってどういうことなのかしら?」と、最近よく思うのです。自分には何ができるのだろうかと思うことが増えました。
それらは、多いとしても、少なくても皆さんが、身に覚えがあるかもしれません。私は、現在はペンや、鉛筆では字が書けなくなり、車椅子に座る姿勢のバランスも悪くなりました。そのせいか、目の焦点もなかなか合いません。あれもこれもできなくなっている自分に今、何ができるのか。
「あなたはそこにわたしが植えたのですよ。」と神様は言われます。あそこでもなく、そこでもなく「ここ」にです。植えてしまったからといって放っておられるわけではありません。しつこくあなたを大切にしてくださいます。あなたを信じておられるから。そして、あなたを必要とされておられるから。何かができるからあなたを造られたわけでも、あなたに何かしてほしいから造られたのでもありません。
わたしが、あなたを植えた場所で自由にあなたらしく生きなさい。わたしは、いつもあなたと一緒で、あなたをあなたらしく生きてもらっています。一人一人はそのままを受け入れられているんですね。
リレーコラム「全国の教会・施設から」㉞
日本福音ルーテル甲府教会
小佐野佳代子(日本福音ルーテル甲府教会代議員)
甲府教会は、南アルプス、八ケ岳などに囲まれた風光明媚な土地に位置し、JR甲府駅から車で10分、十字架の塔と白いドイツ壁の会堂が目印です。
教会史の始まりは1953年、フィンランド系ルーテル教会のアメリカ人宣教師エルソン師によって宣教活動が開始され、一昨年は70周年記念礼拝を祝う幸いを得ました。1955年、現在地の甲府市青沼に教会献堂。宣教師の先生方や杉山師が連携、1956年マッコネン師、1958年「おさなご園」(幼稚園)開園、1984年に閉園。1958年以降は福山師、山本師、池田師、藤田師、丹澤師、ルンド師、浅見師、星野師、平岡師、徳野師、中村師牧会嘱託(大柴師主任)、市原師、北尾師牧会嘱託(松岡師主任)、筑田師、そして、この3月まで浅野直樹Jr.師と70年間数多くの先生方に牧会のバトンを引き継いで頂きました。
さて、甲府教会の礼拝堂には渡辺禎雄氏原画、山崎種之氏による美しいステンドグラスが奉献されているのをご存じでしょうか。「ノアの箱舟」「降誕」「洗足」「山上の説教」「受難」「復活・昇天」「聖霊降臨」の7枚です。また、礼拝堂の正面には両手で包み込むような十字架が人々を招いてくれます。右手からステンドグラスの、左手からは障子の柔らかな陽光が差し込む落ち着いた礼拝堂です。ぜひ見にいらしてください。裏庭にはイチジク、ザクロ、甲州ブドウの木が植えられ収穫が楽しめます。
教会活動は、3月までは「聖書を読んで祈る会」を週1回朝と夕、「絵手紙の会」を月1回、「ぶどうカフェ」月2回、「童謡唱歌を歌う会」と「室内楽コンサート」をそれぞれ年2回ほど。その他礼拝後には「讃美歌を歌う会」、「誕生日会」、「シャローム会(伝道委員会)」等と、地域の方も参加できるように活動を続けてまいりました。
教会員は10年前に比べると召天者、転居等ありで6割程になっています。また、今年4月からは甲府教会にとっては大変革の年になります。浅野Jr.牧師の異動に伴い日曜日礼拝から土曜日礼拝へ、主任朝比奈晴朗師が月1回、その他の3週は三人の牧師が交代で牧会を担ってくださるとのことです。実際原稿を用意している今現在は、まだ戸惑いの渦中におりますが、教会の本年度の主題「新しく進もう」(イザヤ書43章)のとおり、新しい歩みに祝福を願い、感謝して進んでまいります。どうぞ皆さまのご協力やお祈りをよろしくお願いいたします。
慈愛園子供ホーム
潮谷佳男(慈愛園子供ホーム園長)
現在私は、慈愛園乳児ホームと慈愛園子供ホームの園長を兼務しています。慈愛園子供ホームは乳児ホームと併設され、同一敷地内に複数の建物が点在する形で構成されています。分かりやすく言えば、子供ホームの敷地の中に乳児ホームがあるという配置になります。
このような形になった背景には、慈愛園の創設者であるモード・パウラスが、自らが生活していた家を思い出しながら施設づくりを行ったといわれています。そのため敷地内には一般家庭のような建物が点在し、家庭に近い環境で子どもたちが生活できる「小舎制」が採用されてきました。現在では小舎制は当たり前の形となりましたが、かつては一つの大きな建物に多くの子どもが暮らす「大舎制」が主流でした。慈愛園子供ホームは、大正時代から小舎制で運営されてきた、非常に歴史のある施設です。
現在、国では「家庭的養育の推進」が進められ、ユニット制や地域小規模化が重視されています。本園も本体5ユニット、地域小規模3棟で運営しています。私が慈愛園で育った頃は90人以上の子どもが生活していましたが、現在の定員は45人となり、少子化の影響は養護施設にも確実に及んでいると感じます。また「ショートステイ・トワイライト」に力を入れており、地域の子どもたちを短期間受け入れています。年間2百人程度の利用がありニーズの高い事業だと感じています。
入所している子どもたちの背景には、虐待や貧困などさまざまな事情があり、発達障害や精神的な疾患を抱える子どももいます。集団生活の中では、ルールが守れなかったり、補導されることがあったりと、毎日何かが起こるのが日常です。「子どもは悪くない」時にあきれることはあっても、腹が立つことはありません。大人の関わり方や社会のあり方が、子どもたちに大きな影響を与えていることを日々実感しています。しかし、こうした子どもたちも、いずれは園を巣立ち、自立して生きていかなければなりません。「社会に出て飯を食う」という、私たちにとっては当たり前のことの難しさを考えながら、子どもたちにとって良い大人のモデルとなれるよう、スタッフ一同、日々力を合わせて取り組んでいます。
改・宣教室から
永吉秀人総会議長(日本福音ルーテル東京池袋教会牧師)
「教会はどこへ行くのか」
少し前のこと、ある神学生が私に問いかけました。「将来、ルーテル教会はどうなるのでしょうか?」と。私の答えは、「あなたが牧師となり、そして派遣された所で伝道を続ける限り、ルーテル教会はそこにあるのではないですか!?」でありました。神学生は、「そうでした!」と返事をしてくれました。昨今、牧師の減少、信徒の高齢化など教会の将来についての不安をお聞きすることは少なくありません。そこで今回は教会の将来について見つめます。
新約聖書をひもときますと「教会」と訳されている言葉は、実は福音書には二カ所しかありません。その箇所とは、マタイによる福音書16章18節と18章17節だけです。次に新約聖書で「教会」という言葉が使われるのは、使徒言行録の5章11節を待たなければなりません。新約聖書全体では、「教会」という言葉は118回使われておりますから、福音書や使徒言行録が世に出される以前に書かれた手紙で多く用いられていたことがわかります。もちろん「教会」という言葉は建物だけを表す言葉ではありません。イエスを神の子、そしてキリストと信じる人々の共同体のことを指しているのです。また使徒言行録2章42節「彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった」とあり、46節、47節には「毎日ひたすら心を一つにして神殿に参り、家ごとに集まってパンを裂き、喜びと真心をもって一緒に食事をし、神を賛美していたので、民衆全体から好意を寄せられた」とあるように教会の原点の姿が書き留められています。
現在、教会の半数以上は牧師が居住していない状態となっています。こうなると教会はサバイバル(生き残るすべ)の様相を帯びてまいりますが、今こそ教会のリバイバル(信仰の覚醒)の時であると受け止めています。このような時代にキリスト者として問われることは「教会はどうなるのか」ではく、「教会をどうしたいのか」なのです。ひとりの信仰者として属する教会に求めているものは何かを振り返る時が来ています。礼拝は回数か、相互牧会は果たされているか、御言葉が語られているか、聖餐に与れているか、祝福を受けているか。なくてならぬものを見極め、その実現のために信徒と牧師が協働する宣教へと教会は向かうのです。
世界の教会の声
森田哲史(日本福音ルーテル大森教会牧師・世界宣教委員)
「メコン・ミッション・フォーラム:信仰を分かち合う旅」
このたび、25周年を迎えたメコン・ミッション・フォーラム(MMF)は、教会が信頼と信仰、そして責任を分かち合いながら共に歩むとき、いかに豊かに成長しうるかを力強く証ししています。過去四半世紀にわたり、MMFは強固なネットワークの構築、ルーテル教会のアイデンティティーの深化、そしてアジアのメコン地域における教会の命と宣教のための指導者形成に貢献してきました。
MMFは、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム各国のルーテル教会をはじめとするキリスト教諸教会、教育機関やディアコニア団体を結びつけています。2000年にルーテル世界連盟(LWF)アジア事務局の提唱で発足したMMFは、教会と宣教パートナー間のより緊密な協力を促進することを目的として設立され、現在では、指導者育成のための奨学金や、神学、平和構築、紛争解決に関する研修を通して、メコン地域の教会が包括的な宣教活動に取り組むことを支援しています。
MMFの創立記念を祝し、LWFアジア地域事務局長であるロスピータ・シアハーン牧師は次のように述べます。「メコン・ミッション・フォーラムは25年にわたり、ルーテル教会としてのアイデンティティーを強化し、神学的・指導者育成の深化、メコン地域全体でのパートナーシップの拡大を通じ、少数派および新興ルーテル教会を証しと奉仕において結んできました。この信仰と奉仕の旅が続く中で、現地教会と宣教パートナーとの間にある忠実な献身と相互的な分かち合いに、私たちは感謝をささげます。」
先日行われたフォーラムの会合では、チャリス・リー氏が3年任期のモデレーターとして選出され、MMF初の女性モデレーターとなりました。リー氏は次のように述べます。
「中国語圏におけるノルウェー宣教会の代表であり、香港福音ルーテル教会の一員として、MMFのモデレーターに選出されたことを光栄に思います。これからも、同じ志を持つルーテル教会や団体と共に、この地域で福音と神の愛を分かち合うための新たな機会を受け止めていきたいと願っています。」
退任するモデレーターの中華ライン宣教会香港シノッドのレオン・チャウ氏は、これまでのMMFの歩みを振り返り、挑戦的でありながらも深く意義あるものだと述べます。「MMFの25年は、喜びと希望に満ちた旅でした」と彼は述べます。「道の途中で可能性と課題の両方を経験してきましたが、私たちは歩み続け、分かち合い、共に祈り、確かな前進を目の当たりにしてきました。」
この共同の歩みがもたらした具体的な実りについて、チャウ氏は「友情は深まり、教会は設立され成長し、指導者育成は牧師と信徒指導者を強化しました」と指摘します。
さらに彼は、MMFの働きがルーテル教会のアイデンティティーに基づく神学的・指導者育成を強化する、包括的宣教(ディアコニアとコイノニア)に根ざしていると強調します。毎年行われる神学協議会は、文脈化神学や牧会上の課題について共に学ぶ重要な場を提供すると同時に、地域に根ざし、相互に支え合う教会ネットワークを育んでいると付け加えました。
チャウ氏はまた、この働きの影響と、その広がりゆく可能性についても強調します。カンボジアでは、キノコ栽培や養鶏といった宣教支援による生計支援プロジェクトが、教会員や地域社会の人々の安定した収入の確保に寄与してきました。ミャンマーでは、長年にわたる和解の歩みを通して、分裂していたルーテル教会が一致し、「ミャンマールーテル教会連盟」を結成しました。これにより、協働的な宣教を通して共通のアイデンティティーと指導力が強化されました。一方、カンボジアルーテル教会は、現在ではLWFの正会員となっています。
ミャンマーの教会が、国内の軍事紛争とそれに伴う貧困の影響を受けた人々を支援していることは、社会全体に対する力強い証しとなっています。この奉仕は、ミャンマールーテル教会連盟が宣教パートナーと共に、さまざまなレベルでの要請に応答する形で進められています。
近年、MMFはタイとカンボジアの国境紛争を含む地域の政治的緊張に対しても配慮を示してきました。その結果、2025年のMMFの開催地は、両国からの参加者に生じうる困難を回避し、全ての参加者への包括性と配慮を確保するため、プノンペンからホーチミン市へ迅速に変更されました。
第31期第3回常議員会報告
李明生事務局長(日本福音ルーテルむさしの教会牧師)
2月16日、日本福音ルーテル教会常議員会がオンライン(Zoom)によって開催されました。
以下、主な事項について報告いたします。
・2026年度教職人事の件
人事委員会提案の2026年度教職人事が承認されました。
教職数減少は個々の教会にとって大きな課題であると同時に、教職者にとっても、多忙さが増し、働きの状況の厳しさを深めていることが確認されました。近隣の教会との兼任のあり方について、教職者に負担が集中するだけではない協力のあり方を、どのように形作っていくかがより一層重要な課題であることが共有されました。
・第16回るうてる法人会連合総会準備委員会の件
第16回るうてる法人会連合総会・研修会が9月29日~30日、大阪教会を会場に「ルーテルとしての理念と使命・今私たちは何をなすべきか」を主題に大柴譲治牧師(大阪教会牧師)、石倉智史氏(社会福祉法人るうてるホーム常務理事)を講師として開催されます。
特に今回は、各法人・施設の理事長・理事・施設長・管理職・教区長・常議員・役員に相当する方々を主たる対象として、ルーテル教会に連なる諸法人の共通の理念とは何か、またどのようにそれを個々の法人の使命へとつなげていくか、について共に考えます。
教会以外の諸法人の支え手はキリスト者に限らず広く展開を見せており、創設時のキリスト教理念をいかに継承していくかは、どの法人にとっても重要な課題となっています。この課題を共有し、共に担っていくことが必要な時となっています。
・神学教育委員会規定改正・神学生特別貸与奨学金規定改正の件
2025年5月に行われた第31回全国総会で承認された「教職養成の今後の方針」を踏まえて、2026年4月からの日本ルーテル神学校カリキュラム改定に対応した神学教育委員会規定の改正、また神学生特別貸与奨学金の拡充について、承認されました。
神学教育委員会規定では、教会が教職志願生を育てるという体制が改めて確認されました。また神学生特別貸与奨学金については、学費のみならず教職志願生が学びに集中できるように、またインターン生(教会付教職候補生)についても、これまで以上に貸与額を拡充することで、学びに専念できるように改正が行われました。
・火災共済規定改正の件
火災共済は、2024年度より包括火災保険に加入、保険価額(再取得額)と保険内容の適正化が進められてきました。このたび、火災共済制度を今後も適切に継続するために、個々の教会の再取得額に対応した加入金額の見直しが提案され、承認されました。加入額が大きく変動しないように最大限の努力を払いましたが、変更に伴い加入額には増減が発生しています。どうか、火災共済の適切な運営のために、ご理解、ご了解を賜りますようにお願い申し上げます。
・2025年度補正予算・決算報告の件
橘智会計より、表記の件について説明が行われ、承認されました。事務局教職の兼任体制を継続する等によって、2025年度も公益会計(予算会計)は収益会計からの繰り入れ無しでの決算とすることができました。収益会計は堅調に推移し、基金会計を支えることができました。
・2026年度実行予算の件
鈴木亮二財務担当常議員より標記の件が提案され、承認されました。
経費節減対策を継続しつつ、次世代育成・教職養成・教職継続教育等、諸活動への支出を確保することが確認されました。
・次回常議員会日程の件
次回常議員会は、6月8日10日、ルーテル市ケ谷センターにて対面での開催が承認されました。なお前半6月8日~9日は常議員会として、後半9日~10日は宣教会議として行われる予定です。
その他の報告・議事等の詳細につきましては、各教会へ配信されました常議員会議事録にてご確認ください。
教会とディアコニア④
石居基夫(ルーテル学院大学学長・日本ルーテル神学校教授)
日本福音ルーテル教会の一九五〇年代のディアコニア事業についての検討は、かなりの時間をかけて丁寧な議論が重ねられたようです。実際に準備委員会は、申し入れのあったドイツばかりではなく、ヨーロッパで展開していたディアコニア事業の見学や調査のために委員の派遣も行いました。
戦後、ドイツの教会は自分たちの国と教会の立て直しについての苦悩と労苦があったはずです。その中で、日本でのディアコニア事業実現のために支援がなされたわけですから、ディアコニア宣教への強い使命感が感じられます。日本福音ルーテル教会では、当時の社会状況からその必要は強く認識され、そして教会がこれを実現する意義も可能性も十分に考えられたように思います。教会の女性や青少年層に対する働き、そしてその働きから育った人たちの宣教への参与など、この運動が生み出す教会の姿に期待も寄せられていきます。福祉施設を造るのではなく、教会がディアコニアを実現していく。そのために、ディアコニッセを教会職制の中に位置付けること、またその養成から実際の職場や働き方までを含めたシステム全体を導入するために、そのための神学教育とともに看護師やケースワーカーなどの専門職教育との連携も検討されました。一九六〇年代に入ると、北ドイツ・ミッションとの協力関係が協約によって強められ、門脇聖子先生を2年間留学生としてディアコニア研修に送ってもいます。帰国後、さらに日本でふさわしい事業のあり方が検討され、一九六八年全国総会では、予算案も含めて今後の教育と訓練、働きのあり方、またそれとは別に全国の教会でディアコニアの学びと機運を高めていくこと、そして白石郁夫先生をディアコニア牧師とするなど、ディアコニア事業の本格化が決議されています。
にもかかわらず、一九七〇年に北ドイツ・ミッションとの協約が破棄されると、計画されたディアコニア事業は、その総括も展望も示さないまま、唐突に立ち消えることとなりました。ドイツに限らず海外ミッションとの関係が変わっていく時期なのですが、単に財政的なことだけではなく、あらゆる意味で当時の日本福音ルーテル教会がこの事業を実現していくまでには、教会主体を成長させていなかったのだと思います。
それ以後は、各個教会のディアコニアに代わって各教区がそれぞれに特定の働きを軸にディアコニア運動を継続していくこととなりました。
るうてる法人会連合
第16回総会・研修会開催のご案内
この度、るうてる法人会連合総会・研修会を開催いたします。本年の主題は「ルーテルとしての理念と使命・今私たちは何をなすべきか」と掲げ、各法人(宗教法人・学校法人・社会福祉法人)、各施設がルーテル教会とのかかわりの中で共通の使命と理念を確認し合い、連携を深める機会としたいと考えています。
各法人とも、時代を経て、その変遷とともに使命、理念についての意識も変化しています。そのような中で、「るうてる法人会連合」に連なる皆さんで先に掲げました主題について学びを深め、各法人・施設におけるミッション(使命)へと繋げていくためのプログラムを準備しています。
今回の研修では、この主題について、特に各法人・施設の代表者(理事長・理事・施設長・管理職・教区長・常議員役員)を対象とし、それぞれの現場で生かされる学びの時としていきたいと考えています。
ご多忙の折とは存じますが、どうぞご予定いただき、ぜひご参加くださいますようご案内申し上げます。
申し込み方法、プログラム詳細については、各法人・施設に5月頃にご案内を差し上げる予定です。まずは、各法人・施設において、日程のご調整をよろしくお願いいたします。
記
るうてる法人会連合第16回総会・研修会
〈日時〉
2026年9月29日(火)13時~30日(水)12時
〈会場〉
日本福音ルーテル大阪教会
(総会・研修会)
ホテル・ザ・ルーテル(レセプションなど)
〈主題〉
「ルーテルとしての理念と使命・今私たちは何をなすべきか」
〈対象〉
各法人・施設の理事長・理事・施設長・管理職・教区長・常議員・役員など
〈講師〉
大柴譲治牧師(日本福音ルーテル大阪教会牧師)
「るうてる法人会連合の理念について」(仮)
石倉智史氏(社会福祉法人るうてるホーム常務理事)
「私たちは何をなすべきなのか」(仮)
〈問い合わせ〉
るうてる法人会連合事務局(日本福音ルーテル教会事務局)
電話:03―3260―8631
FAX:03―3260―8641
もしくは左記サイトから、件名に「第16回るうてる法人会連合総会・研修会について」としてお問い合わせください。
https://jelc.or.jp/contact/
〈特記事項〉
※宿泊並びに交通については、各自で手配を行っていただきます。予め、各所属機関との調整をお願いします。
※なお、ルーテル社会福祉協会研修会・るうてる法人会連合総会に際して、ホテル・ザ・ルーテルで特別宿泊プランを設定していただいております。お申込みは各法人・施設より直接ホテル・ザ・ルーテルにご連絡ください。申込時に必ず「ルーテル社会福祉協会」もしくは「るうてる法人会連合」への参加である旨をお伝えください。
【ホテル・ザ・ルーテル特別宿泊プラン料金(朝食付・税込)】
シングル・1泊1万870円/ツイン・1泊1万8240円
以上
東教区教育部主催
「礼拝と音楽セミナー」動画視聴のご案内
河田優(日本福音ルーテル日吉教会・横浜教会牧師・日本福音ルーテル教会東教区教育部長)
日本福音ルーテル教会東教区教育部では、昨年11月に開催した「礼拝と音楽セミナー 私たちは歌う教会であるpart2」を、このたび動画配信することにいたしました。私たちルーテル教会は、長い歴史の中で「歌う教会」としての恵みを大切に受け継いできました。宗教改革者マルティン・ルター自身が音楽を深く愛し、歌を「神からの最良の賜物の一つ」と語ったように、歌うことは私たちの信仰と礼拝を形づくる中心的な営みです。
改定された式文(今回は♠バージョン)を用いる教会が徐々に増えている今、式文を歌うことの意味や、その背後にある音楽的・神学的な豊かさを改めて味わい、共に学び合う機会として企画されたのが今回のセミナーです。メロディと歌詞の関係に注目しながら、式文をどのように歌い、どのように礼拝全体を形づくっていくのかを、講義と実践を通して深めました。歌うことは単なる表現ではなく、会衆が一つの祈りを共有し、神の言葉に応答する大切な行為です。これから教会員による司式が広がりつつある今、礼拝を担う者としての備えとなり、皆様の信仰生活と奉仕に力を与える学びにもなるでしょう。どうぞ、この機会にご視聴ください。
〈講師〉
那須輝彦氏(青山学院大学教授・グレゴリオ音楽院講師)
中世音楽理論と教会音楽研究の第一人者として活躍し、チャント歌唱に基づく式文の実践的指導。
萩森英明氏(作編曲家・洗足学園音楽大学講師・日本福音ルーテルむさしの教会員)
礼拝音楽に深い造詣をもち、式文の音楽的背景と表現についての講義。
〈動画配信〉
YouTube限定公開(視聴無料)。個人的な内容を含むため、ルーテル教会員のみを対象といたします。視聴を希望される方は、下記の項目を記載のうえメールでお申し込みください。4月末日まで受付けます。
〈メール記載項目〉
件名「礼拝と音楽セミナー視聴希望」/氏名/教会名
〈申込先〉
河田優牧師(日本福音ルーテル教会東教区教育部長)
mk*****@*******ac.jp
2026年度日本福音ルーテル教会人事
第31期全国常議員会 第3回全国常議員会において以下の通り人事が承認されましたのでご報告いたします。
〈定年引退〉
(2026年2月13日付)
富島裕史
(2026年3月31日付)
浅野直樹Sr.
〈新任〉
該当者なし
〈人事異動〉(2026年4月1日付)
【北海道特別教区】
該当者なし
【東教区】
小勝奈保子/千葉教会(主任)・津田沼教会(主任)
安井宣生/市ヶ谷教会(主任)
浅野直樹Jr./藤が丘教会(主任)・小田原教会(主任)
中島共生/湯河原教会(主任)
朝比奈晴朗/甲府教会(主任)
秋久潤/諏訪教会(主任)
【東海教区】 該当者なし
【西教区】
神﨑伸/西条教会(主任)
【九州教区】
佐藤和宏/健軍教会(主任)・甲佐教会(主任)
デイビッド・ネルソン/阿久根教会 (主任)
〈宣教師派遣終了〉
(2026年3月31日付)
安達均/神水教会・松橋教会・熊本教会国際礼拝牧師・九州ルーテル学院インターナショナルスクール小学部チャプレン
〈長期宣教師就任〉
(2025年11月1日付)
Megan Tee/東教区付宣教師・東京教会
〈J3プログラム退任〉
(2026年3月31日付)
Volamalala Ranaivoson/本郷学生センター
〈J3プログラム就任〉
(2026年4月1日付)
Spencer Wentland/本郷学生センター
Alec Ingulsrud/九州ルーテル学院インターナショナルスクール小学部
〈任用変更〉
該当者なし
〈休職〉
(2025年8月1日付)
小澤周平
(2025年12月5日付)
日笠山吉之
(2026年2月2日付)
筑田仁
〈牧会委嘱〉
(2026年4月1日付/1年間)
德野昌博/仙台教会
浅野直樹Sr./聖パウロ教会
黄大衛/板橋教会
大宮陸孝/賀茂川教会
乾和雄/神戸東教会
竹田孝一/甘木教会
富島裕史/長崎教会
中島康文/荒尾教会・大牟田教会
