1. HOME
  2. ブログ
  3. 機関紙るうてる
  4. るうてる2010年6月号

刊行物

BLOG

機関紙るうてる

るうてる2010年6月号

機関紙PDF

ペンテペンテコステ説教「キリストの愛を拡げよう」

一同が一つになって集まっていると・・・炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、”霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。(使徒言行録2章1節~4節)

春は進学、就職のシーズンです。希望に胸膨らませて新しい学校に入学した人、会社に就職した人も多いことでしょう。
しかし、春は挫折のシーズンでもあります。せっかく入学したのに登校拒否になったり、会社に行くのが嫌になる季節だからです。
そんな時、なによりも嬉しいのが暖かい励ましの言葉です。あなたのひと言が勇気を与えます。ぜひ暖かい言葉をかけてあげてください。
ところで、この時期に一番ふさわしいのは聖霊降臨日(ペンテコステ)の出来事ではないでしょうか。
イエスさまがご復活されて50日目、祈りを共にしていた弟子たちは聖霊をいただき、いろいろな国の言葉で主のみ業を語りだしました。そのときの様子が、右に記した聖書のみ言葉です。
この時、弟子たちは決して希望と確信に満ちていたわけではありませんでした。ペテロが主を否み、トマスが主にいさめられてからわずか50日ほどしか経っていません。彼らは挫折の中にあったといっても過言ではありません。そのような彼らに、本当の力を与えたのが聖霊なのです。
聖霊が一人ひとりの上に留まるやいなや、彼らは色々な国の言葉で主のみ業を語り始めました。それは言葉だけに留まりません。この後、彼らはそれぞれの賜物に応じて力強く働いていきます。「賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ霊です。‥‥一人一人に”霊”の働きが現れるのは、全体の益となるためです。」(Ⅰコリント12・4~7)と語られているとおりです。
太陽の光を受けたプリズムが様々な色に光り輝くように、聖霊の力は信じる者を通して、神さまのご栄光をさまざまに光り輝かせるのです。
人の苦しみや悩みは十人十色です。同じ人間でも、子どものときの悩み、青年時代、壮年期、そして高齢者のときの悩みはそれぞれ違います。
一人ですべての人の悩みに応えることはできません。異なった賜物を持った人が協力していくことが必要です。
キリトの体である教会は、手や足や頭が協同して働くように、それぞれの賜物を生かしながら奉仕の業をしていきます。しかし、その根本はひとつです。キリストの愛です。
ペンテコステの不思議な出来事に、私たち現代人は確かに戸惑います。しかし確実なことは、聖霊は天に昇られたイエスさまが送ってくださったということです。それは愛する弟子たちのためです。あのペテロのため、あのトマスのためです。そしてあなたのためです。その愛が私たちを励まし、慰め、勇気を与えます。
聖霊はキリストの愛の発露です。あなたの教会に、あなたの街にキリストの愛を拡げましょう。
牧師 東 和春(横浜教会・横須賀教会)

風の道具箱

傘を忘れた天使

出張でビジネスホテルに泊まることが多いこの頃です。
さて、出張時の持ち物で困るものがあります。それは傘です。関東は晴天でも九州は雨という時があります。傘を準備していけばいいのですが、とても面倒です。飛行機に持ち込みが大変なのです。折りたたみ傘はややかさばり、荷物になります。もっとも、傘が必要なのは駅から教会までのたった5分たらずなので・・・。毎回コンビニで傘を買ってホテルに置いてくるという、もったいないことです。
ある時、京都へ行きました。ホテルに着く頃には雨が降っていました。またコンビニ傘を、と思いましたが、部屋に入るなり感激しました。そこにはビニール傘がおいてあったのです。「ご自由にお使いください。使用後は処分されてもかまいません」と。きっと私のような人が多くいるのでしょう。わざと傘を忘れてきても、そのように利用されているとうれしいものでした。
ちょっとした心配りですが、その根底には人の思いやりを感じます。傘を忘れた人が、ちょっとした優しさで天使にかわるのです。
(柿のたね)

牧師の声 私の愛唱聖句

掛川・菊川教会牧師 内藤 新吾

「その中で最も大いなるものは、愛である」 (Ⅰコリント13・13)

私の父は次々と妻に先立たれ、私の母で三人目。私には腹違いの兄姉が二人ずついます。3才の時、妹を生んだ日に母は死に、妹はよそへ実子としてもらわれました。我が家には四人目の母がきましたが、この人は父がいる時といない時を使い分け、私たちに冷酷で陰湿な態度を取る人でした。兄姉は私より年が離れていて、父名義のアパートへ出ていきました。残された私は虐待を受け、それは父がガンで死ぬ8才まで続きました。
折れそうな心を支えてくれたのは兄姉でした。時々しか会えませんでしたが、姉は母代わりに可愛がってくれ、また一緒に泣いてくれました。そしてもう一つ、私を支えてくれたのは、次男が家に寄った時、母に向かって「新吾をイジメたら承知せんぞ!」と、ものすごい剣幕で怒ってくれたことでした。それで母が改心するわけではないですが、兄の熱い気持ちがずっとその後も心の支えになりました。その兄も今は天国にいます。父が死に、継母を逃れ家出した私に、急いで養子先を探してくれたのは長男でした。そして行った日からすぐの受け入れ。ウィンテル先生に洗礼を受けた方でした。
愛は、いろんな働きをします。亡き父母も兄姉もクリスチャンではなかったですが、聖書は「信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である」と告げます。人が虐げられている時、虐げられた者を癒すのも、虐げる者を止めるのも、共に愛です。両方必要ですが、特に後者は人手不足です。私は、戦争や環境汚染を止めることも神が教会に託された祈りと思っていますが、なぜか仲間は教会には少ないです。大きな悪があることを知らないからでしょう。しかし、虐げられた人を解放し悪の束縛を断つ者は、クリスチャンであろうとなかろうと神の御心をなしています。私は、信仰よりも愛が最も大いなるものであるとの御言葉を、命を守ろうとする様々な活動の市民たちと共にいて、日々かみしめています。

宣教師の働きを終えて

主の招きに応えて パーボ・ヘイッキネン

マタイ福音書4章に四人の漁師がいました。彼らは仕事の最中でした。そこにイエスが湖のほとりにやってきました。イエスは、彼らを見ていました。彼らは、誰かに見られていることに気がつかなかったのかも知れません。
漁が終わり、彼らは舟で岸辺に戻ってきました。そのとき、彼らはイエスに気がつきました。イエスは、彼らと同じ町に住んでいました。ですから、岸辺に立つ男が誰であるのか、彼らには分かっていました。深い関係ではなかっただろうと思います。しかし、ちょうどその彼らにイエスは言いました。「わたしについてきなさい。人間をとる漁師にしよう」。
この招きは、突然のものだったでしょう。「なんですって、あなたは私たちについてくるように言っているのですか! しかし、私たちはごく普通の人間です。あなたは何を言っているのですか?」こういった考えが彼らの頭の中を占めたでしょう。しかし、イエスはまさに彼らに向かって、「私についてきなさい。人間をとる漁師にしよう」と言ったのです。突然の、その言葉には強い力がありました。少ない言葉です。何が起きたでしょうか。彼らは、「すぐに網を捨てて従った」。
今日、あなたも同時に招きを聞いています。あなたにイエスは「わたしについてきなさい」と言っているのです。彼の声が聞こえますか? それはとても友愛に満ちた招きです。そして、救いの招きです。永遠の命に与る招きなのです。イエスは、「私は命である」と自分自身について言っておられます。
本当の命を欲していますか? 主はあなたに「わたしについて来なさい。」と言っているのです。「わたしがあなたに新しい希望を与えよう。そして新しい勇気を与えよう」と。では、イエスの与えた一番偉大な恵みは何でしょうか?それは「子よ、あなたの罪は赦される」という言葉に集約されます。これ以上のものを、人はこの世で授かることは出来ません。

お別れのメッセージ C.フレデリクソン

ローマ書16節25節から27節のみ言葉は使徒パウロによる「栄光の賛歌」です。どこにおいても、福音宣教に携わっているものには特別のキリストの栄光が具体的に与えられます。私にとって、最も意味深い言葉は、27節の「この知恵ある唯一の神に、イエス・キリストを通して栄光が世々限りなくありますように」という箇所です。
神の知恵、それは日本に来た私に、また私の家族に与えられていたものと信じています。それが単なる運命と受け止めるならば、そこには信仰はないし、単なる私自身の願望でしかありません。また、そうであるなら、日本でのキリストにおける奉仕の働きは幸いなものとならなかったと思います。
二つの事柄において神の知恵が与えられました。それは私のためであり、また妻、ベスのためであり、そして、それは二回にもわたったものです。1980年代の終わりに、私たちは「J3」として共に働きました。私は長崎で、ベスは熊本で働きました。今度は、2006年から英語による超教派礼拝(名東キリスト国際教会)の牧師として、また名古屋きぼうルーテル教会でのチーム・ミニストリーのスタッフとして日本で私たちは働きました。
今までにない貴重な学びと経験を与えられ、それを通してイエス・キリストによる神の知恵を伝えるための神における奉仕の働きに従事できたことを誇りに思います。

私の本棚から

マーガレット・ミッチェル  大久保 康雄 ・ 竹内 道之助 訳
「風と共に去りぬ」 新潮文庫

マーガレット・ミッチェルのこの小説は、映画にもなって、良く知られた作品です。訳本は新潮文庫で手軽に読むことができます。主人公スカーレット・オハラの強烈な個性は、魅力的で、相手役のレット・バトラーや、献身的なメラニー、夫のアシュレイなど、南北戦争前後のそれぞれの人生が生き生きと描かれています。小説を読むも良し、映画を観るも良し、一度は目をとおしていただきたい作品です。
私はこの作品には、熱い思いがあります。一つは、一九八三年に、佐藤邦宏牧師を団長とするルーツ・ツアーに参加しましたが、その殆どは、ホームステイで、南部のサウスカロライナ州チャールストン附近の民家に泊めていただいたところ、家の人から「シビルウォー」(南北戦争)で住民がどんな悲惨な目に遭ったかを聞きました。戦後百年以上も経っているのにこの戦禍を話されたのは大きなショックでした。
もう一つは、数年前に、留学帰りの高校生が日本の大学を受験するに当たり、一緒にこの小説の原文を読んだことです。高校生は英語ができるのに、適当な日本語にすることができません。私は、日本語ができるのに、英語はうまくはありません。互いに言葉を見つけあい、良い勉強になりました。
特筆したいのは、戦争後二十年余りしか経っていない一八八七年に南部一致シノッドの総会で日本伝道が可決され、四年後にシェーラーがチャールストン市聖ヨハネ教会
(写真左上)で派遣式を受け、伝道が開始されたことです。佐藤先生の案内でこの会堂を訪れたことは、良く記憶しています。数年後、清重尚弘先生に案内され再度訪問しました。この厳しい時代にわが国に伝道を決意した南部教会員の熱意には頭の下がる思いがします。このことから、私は、神学生には、ピンチの時の今こそ良い伝道の時であると機会あるごとに話しています。
石原 寛(市ヶ谷教会員)

日本福音ルーテル教会の社会福祉施設の紹介 その3

社会福祉法人千葉ベタニヤホーム

理事長 中島康文

法人の働きを語るにあたり欠かすことのできないのが、北米一致ルーテル教会より派遣されていたエーネ・パウラス宣教師の存在です。先生の働きを支えていたものは「行いがともなわないなら、信仰はそれだけでは死んだものです」(ヤコブの手紙2章17節)という聖句でした。先生の目に「行い」とは社会的弱者あるいは困窮者の「救済」であり、日本の状況はまさに自らのその眼差しを注ぎ実践する場と映ったのでしょう。
パウラス先生は、戦前、市川市国府台の自宅にて、本所区の母子寮(現ベタニヤホーム)に居住する子どもの中の虚弱児を自宅に引き取り療養させていました。これが千葉県下における最初の児童のための働きとなりました。戦時中は一時帰国せざるを得ず、事業は中止となりましたが、1947年1月に再び戻り、活動を再開されました。1958年に千葉ベタニヤホームは社会福祉法人として認可されましたが、当時は保育園4園、母子寮2施設でした。現在は保育園2園、母子生活支援施設4施設を運営しています。
家庭の問題、社会の問題は直ちに子どもたちに影響します。DV・児童虐待・家庭内暴力といった命にかかわる事柄、また経済の不況に伴う未来への不安、家庭や社会が呈する崩壊現象の中、児童を取り巻く環境を整え支援する働きは、ますます必要なものと思われます。パウラス先生の志を同じくし、先生の眼差しを地域の子どもたち、その家庭に注いで生きたいと切に願っています。

高齢者伝道シリーズ(P2委員会)
光ある黄昏を生きる

日本福音ルーテル大垣教会会員 安井 順子

私は今年87歳になります。だいぶ耳が遠くなりましたが、一人で暮らしています。教会生活は45年になり、毎週の礼拝で受付けの奉仕をしています。礼拝出席の送迎も、具合が悪くなった時にも、教会の兄弟姉妹がすぐに車を出してくれますので本当に安心です。礼拝でみ言葉を聞き祈ること、それが私の心と生活の大きな支えです。
脳梗塞で倒れた夫と小さな子どもたちを抱え、神様にすがりついて歩んできました。病気の主人を愛することが難しかった私に、イエス様は「わたしを愛するか?」と何度も語りかけてくださり、真実の愛を教えてくださいました。夫もイエス様を信じて、67歳で礼拝出席中に天国に召されました。子どもたちも信仰を与えられてクリスチャンホームを作っています。
その後、私が79歳の時に、嫁を亡くして独居となった93歳の兄と5年間同居しました。夜中に不安や死の恐怖から過呼吸を起こして苦しむ兄に、聖書を読み祈ることを教えました。洗礼を受けてからは毎朝大きな声で聖書を読み、賛美するのが兄の日課となりました。礼拝も5年間、一緒に出席できたことは大きな恵みでした。その兄も今は天国です。
老齢になっても「人生の黄昏に光がある」と言うみ言葉の喜びとその恵みを、私なりに出会う人々に証しできたら幸いだと思っています。

熊本地区阿蘇山荘清掃活動

-教会と九州ルーテル学院が一緒になって-

5月8日に阿蘇山荘の清掃活動を行いました。当日は薫風吹く皐月晴れ、清掃日和でした。参加人数は約150人。熊本地区の教会(本年担当教会は室園と合志)から約80人、九州ルーテル学院から高校生1人、大学生50人、教職員約20人でした。
開会礼拝後、九州ルーテル学院大学の学生チャペル委員奉仕係長の三池さやかさんに、作業開始直前の意気込みを聞きました。「みんな張り切っています。楽しく頑張ります。」
バケツリレー式での布団干し、畳を上げてのホールやキャビンの清掃、雨どいの落ち葉除去、屋外の草刈り、遊歩道への砂利敷き、キャンプファイヤー用の丸太椅子の設置など、昼のお弁当の時間をはさんで、いろいろな作業をしました。子どもたちは教会員や大学生と一緒に作業をしたり、遊んだり…。
閉会礼拝前、熊本地区女性の会会長の俵恭子さんに作業を終えた感想を聞きました。「神様が造られた自然の中で、教会や学院から集まった方々と一緒に清掃をすることができたことを感謝しています。充実していました。楽しかったです。」
大学生50人と学院教職員数人は、教会員が帰った後に、ホールの床や廊下のワックス掛け、側溝や駐車場の整備を行いました。磨きたてのホールに一泊し、9日の朝に仕上げの掃除をしました。8日の夜にはバーベキューやキャンプファイヤーを楽しみました。
阿蘇山荘はルーテル関係施設が所有する唯一のキャンプ場です。上の写真の山並みを眺望できます。大自然の中で過ごしてみませんか?
利用についてのお問い合わせやパンフレットのご請求は、九州ルーテル学院・総務部096-343-3111へ。
(熊本教会員&九州ルーテル学院大学職員  水谷江美子)

横断歩道での「種まき」

左の写真、広島県三原市にある三原教会の前の横断歩道です。交通量の多い道路の向こう側には小学校があります。多くの小学生が横断歩道を渡って登下校しています。
朝の登校時、三原教会の白髭 義牧師と夫人の壇さんが、その横断歩道に、小旗を持って立っています。安全に道路を横断できるよう、子どもたちには声をかけ、車には注意を喚起しています。顔なじみの「交通安全おばさん」と子どもたちは大きな声で挨拶を交わし、中には、立ち止まって親しく語りかけ、なごり惜しそうに校門に向かう子どももいます。
あわただしい登校、出勤の時間帯ですが、ホッとさせられる光景です。子どもにもおとなにも通い慣れた道ですが、教会の存在を改めて知ってもらう機会になっているようです。 広報室長 徳野昌博

第24回定期総会報告

2010年5月4日(火)から6日(木)まで、宣教百年記念東京会堂にて日本福音ルーテル教会第24回定期総会がおこなわれました。主要議題に関していくつか速報をいたします。6月上旬には各個教会へ総会議事録が配布されますので、くわしくはそちらをご覧ください。なお、3日から4日には全国教師会総会が行なわれました。

「憲法規則改正」
7項目の教会規則・規定の改正が承認されました。とくに、「本教会総会信徒代議員登録に関する規則改正」によって信徒代議員の人数を減員して登録することができるようになりました。その他「牧師補制度撤廃に関する改正」他、すべて承認を得ました。

「本教会財務内容好転策緊急提案」

本教会の財務内容好転のために緊急提案がなされました。おもに「教会年金規定への引退教師住宅手当基金規定の制度統合、並びに、教会年金規定の一部改定」が協議されました。2制度を統合することにより、給付水準の現状維持をすること、それにともなって教会・本人拠出額の変更をする提案でした。教会拠出金の算定額に関しては動議がだされ、配分金に関しては各個教会定額ではなく無理のない算定率案を次期常議員会にて検討し、11月常議員会にて提案承認をいただくことで提案は可決されました。その他「教職退職慰労金規定一部改定」等の提案は承認されました。

「給与制度及び財源に関する報告」
第23回総会で協議を経て、常議員会に委託された「給与制度及び財源」に関する問題は、抜本検討委員会を設置し、約1年半にわたる協議(9回の会合)を行いました。「教職給与特別財源措置」と「教職給与の基本理念とそのあり方」ついては、昨年11月常議員会に報告済みです。それを踏まえつつ、今期総会に常議員会としての最終報告が提出されました。これに対して、多くの質問・意見・要望が議場より出されましたが、最終報告そのものは承認されました。なお、抜本検討委員会の報告とは別に、期末手当の年間支給率を現行の5.0ヶ月分から4.5ヶ月分へと0.5ヶ月分引き下げるという教職給与の「期末手当の低減支給(2年間期限限定)」の実施に関しては、世界経済、教会財務並びに人事院勧告による公務員給与の動向も勘案し、議長の苦渋の決断として、昨年の11月常議員会に削減案を提案した経緯が議場に説明されました。

「第24総会期宣教方策」

近年のキリスト教界の全体的な長期低迷、さらには世界及び日本経済の未曽有の経済危機を受けつつ、本来のあるべき教会の宣教の方向性を喪失する危険な状況の中にあって、「一つの教会」としての宣教の使命に生きる日本福音ルーテル教会が改めて共通の宣教の目標を相互に確認し、将来に向けての確かなる方向性を見出すために「第24総会期宣教方策」(期間2010年5月から2012年4月)が提案され、承認されました。
この方策には2000年度から開始されたPM21方策終結後の、2012年以降の綜合方策作成への連携をはかるための予備方策的意義も含まれています。なお、次回総会にはPM21方策(最終期限2012年度)の総括と共に、新たなる綜合方策、仮称「第6次綜合方策」が上程されていくことになります。

今回の総会に当たって事務局は「わかりやすく・やさしい総会」ということをテーマにあげ準備してきました。とくに報告書、審議資料を早めにお渡しすること、資料を読み手に分かりやすくすることを目指しました。各報告書のフォーマットを統一し、審議資料には各項目ごとに「提案」「提案理由」「採決方法」を記した資料をつけました。また、教区ごとの座席、常議員、諸委員の配置をきめ、出席者の確認等は議場閉鎖によるカウントにしました。画期的方法としては、採決にカードを導入したことです。会計・財務の報告では、パワーポイントをもちいて目で見てわかるようにとの資料作成をしていただいたり、報告の工夫もなされました。
会議全般をよりよく進めるための工夫により、次回は2日間でできる総会を目指して、今後とも整えていくことになりました。

第24期常議員には-
総会議長・渡邉純幸、総会副議長・青田勇、総会書記・事務局長・立野泰博、会計・森下博司、財務担当信徒常議員・豊島義敬、信徒常議員(女性)・伊藤百代 各教区長、各教区選出信徒常議員―
が選ばれました。(事務局長 立野泰博)

ルター研究所
ルターの樫の木植樹式

ルター研究所開設25周年記念事業のシンボルの一つ、「ルターの樫の木」植樹式が、4月24日にルーテル神学校ルター研究所前庭にて参加者の見守りのうちに行われました。まだ幹の太さは親指ほどの大きさですが、「ルターの樫の木」のDNAをしっかり受け継いだ木です。現在は記念プレートの方が立派に見えますが、今後、神様が必ず成長させてくださり、ルター研究所とともに大きくなる「夢と幻」をもった植樹式でした。

第24回総会期第1回常議員会開催のお知らせ

2010年6月7日(月)~9日(水)に、市ヶ谷センターにおいて第1回常議員会が開催されます。主要議題は、第24総会期の方針、体制作り、総会で承認された事項の確認などです。

[住所変更のお知らせ]

■ブラジル・サンパウロ教会
教会名 Comunidade Evang?lica Luterana, Congrega??o Japon?sa de S?o Paulo
住所 Rua Pandi? Cal?geras, 54 ? Liberdade SaoPaulo/SP Brasil
CEP:01525-020/SP
電話  (11)2305-7088
[注]上記CEPは郵便番号、/SPはサンパウロ州の意味です。

■ビリピ・ソベリ先生
Virpi Soveri Savonkatu 5 B 22 70100 Kuopio,FINLAND

■長野教会
電話番号が026-241-4005に変更

奨学金のおしらせ

LWF(世界ルーテル連盟)とELCA(米国福音ルーテル教会)が指導者養成と障がい者訓練のために国際奨学金を提供しています。いずれも個人的な研究のためではなく、将来、ルーテル教会および関連施設に資することを目的にしています。
受給希望者は属する教会、施設等の所属機関を通して、JELC事務局へお申し込みください。締め切りは6月30日。

関連記事