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るうてる《福音版》  2009年 8月号

機関紙PDF

バイブルメッセージ  光と影

神よ、天の上に高くいまし栄光を全地に輝かせてください。 日本聖書協会『聖書 新共同訳』詩編108編6節

いよいよ、夏本番です! このジリジリと照りつける太陽の日差しが、街路樹の下に鮮明に枝葉の影を映し出しています。
小学生の時、太陽の動きと影のでき方を観察するという夏休みの理科の宿題がありました。白い紙の上に一本の棒を固定させ、紙に映った棒の影の先端に一時間おきに印を付けていく……。すると、太陽が東から南に移動するに従いその影は短くなり、南から西に移動するにしたがって、また長くなる。そして、最後、その並んだ点を結ぶとなめらかな曲線ができるという昔から当り前のことでも、初めて知った幼い私には、それは大きな発見でした。
それからだいぶ経って後、赤道直下では太陽が一番高い位置に昇ったとき、それはちょうど私たちの頭の真上にあるために、人の背後に影はできないということも知りました。
また、小学生のときにこんなことがありました。晴れた日曜日の教会学校で、先生がカーテンを閉めて薄暗くした部屋の中、「これからカーテンを一気に開けますから、何か変化を見つけてください」と。そして、カーテンがサッと開いた瞬間、「わぁっ~、ほこりがいっぱい飛んでいるのが見えるー」と子どもたち。それに対して「部屋が暗いときには、このたくさんの埃は見えなかったけれど、明るくなったら空中に飛んでいるのが良く見えますね」「この光は神様の光です。神様から離れて隠れていても、神様の光が当たると、私たちは、この埃のように全部見えてしまうんですよ」と、先生はお話しされました。
私たちが神様を遠くに見ている限り、自分の影は長く延びる……。言い換えれば、神様から遠く離れている時は、私たちの心の中に闇が大きく拡がっているのかもしれません。けれども、神様を自分の真上に、近くに見たとき、私たちの影も短くなる。それは、神様が近くにいてくださると信じるときに、私たちの心の中の闇も消されて明るくなっているということではないでしょうか。
そして、人からは気づかれていない、あるいは知られていないと思っている態度や行為も、神様の眼差し、光が射しこめば一瞬にしてその姿は明らかにされるのです。

夏の日々、太陽の光を全身に浴びるように、神様の光を心いっぱいに受けて元気に輝きましょう!
JUN

イエスの生涯

【その2】荒野の誘惑 マルコによる福音書 1章12~13節
【祈りの言葉】
主よ、毎日・24時間の誘惑から守ってください。
信仰によって誘惑に打ち勝つ力を与えてください。
あなたがいつも共にいてください。
人形制作/杉岡広子
http://www.bibledollministry.com/

ネパールワーカー楢戸健次郎先生 ナマステ、サンチャイチャ

Q. 日本でいう保健婦さんは、いらっしゃるのでしょうか?
A.カトマンズには探せばいるかもしれませんが、ほとんどいないと思います。
田舎では、外来に来てもらうのに平均して片道6時間かかります。道路がないからです。保健婦さんが訪問と言っても1日に1軒行けるかどうか、というところですよね。
これから都会(カトマンズやポカラ)では、日本で言う老人医療の問題や緩和ケアの問題などが出てくると思います。もともとネパールは大家族制で、家族で助け合うのが一般的です。都会では既婚女性も働きに出たりするので、お年寄りがどうしても家に残るようになりますね。そうすると、保健婦さんが必要になってくるかもしれませんね。

Q. 地方から都会への人口流出も?
A.かなりあります。カトマンズは今、一応人口100万人と言われていますが、戸籍がしっかりしていないですし、統計もあてになりません。実際は200万とも300万とも言われています。
田舎は9割以上が農業で、現金収入がありません。現金収入がないと物が買えません。都会に行けば何か仕事があるのではないかと、たくさんの人が出て来るのですが、仕事はなく、だんだんスラム化してくるなど、いろいろな問題が出てきています。

Q. 先生のように外国から医療協力に来ている人は多いのですか?
A.正確にはわかりませんが、多分100人くらいだと思います。いろいろな国から。
その多くはキリスト教系のNGO団体(からの派遣)です。昔、岩村昇先生がネパールにいたころは「UMN(United Mission to Nepal)」をはじめ13くらいの団体が集まり、ネパール政府と契約して入っていました。一時はUMN関係だけでも20~30人いました。それ以外のミッション、大使館関係などいろいろな形でかなり多くの外国人が来ています。が、正確な数字はつかめていません。
私はネパールで仕事をするために、ネパール医師会に登録していますが登録しないで医療活動している方もいます。正確な人数は把握できません。1ヶ月、2ヶ月の短期の方も本来は登録しないといけないのですが、しないで来ている人も多いので実際の数は掴めていません。
(つづく)

写真提供:JOCS http://www.jocs.or.jp/jocs/index.html

毎日あくしゅ

子どもたちにとって、「遊び」はとても大事なことです。日々の遊びを通して色々な感触を知り、違いを知り、数を知り、ルールを知り、そして、仲間と過ごしながら人間関係を作り上げていく基本を学ぶことができます。
たくさんの遊びの中に「見立て遊び」というものがあります。自然の木々や積み木、お手玉やおはじきなどを自分の思うものに見立てて遊びます。
ある日、2歳児のS君が花びらをたくさんプラスチックの容器に入れて「園長せんせーい、ごはんができたよ」と持って来てくれました。
「ありがとうね。一緒に食べようか……」と言って食べる真似をすると、その子は本当に花びらを口に入れてしまいました。「あ~、本当に口に入れたらだめよ……こうやってあむあむってするのよ」と食べる真似を見せながら、楽しく遊んでいました。そこへ、1歳児のAちゃんがやってきて、一緒に食べたそうにしているので「食べる?」と聞くと、まだ言葉がはっきりしていないAちゃんは「……るー」と語尾だけですが、意志表示をしてご飯を食べました。その後S君が移動する所、する所に、ずっと私の手を引っ張ってついていき、花びらのご飯を美味しそうに食べていました。そして、ふっとAちゃんを見るとタラ~とよだれが……出ていました。
Aちゃんにとって、花びらは何のご馳走になったのでしょうか……本当に微笑ましい光景でした。
地面に散った花びらでさえも子どもたちにとっては楽しい遊びの材料になります。
神さまは私たちにたくさんの恵みをくださっています。そのことに子どもたちと感謝しつつ、毎日楽しく過ごしていけたらいいですね。
(園長)

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