メルマガ839
《主は人の一歩一歩を定め御旨にかなう道を備えてくださる。》
（旧約聖書/詩編37編23節）
（旧約聖書/詩編37編23節）
あなたは「もう最悪だ。」と思う経験はあるだろうか。私は今まで生きてきて、「あぁもう最悪だ。もう死んでしまいたい。」と思ったことが一度だけある。やることなすことが上手くいかず、失敗を繰り返し、沢山の人を巻き込み迷惑をかけた。悔しくてもどかしくて悲しくて泣きながら帰った日のことを私はいまだに忘れられない。
私は当時、心が疲れていて、気持ちに余裕がなくなって、私の味方をしてくれる人なんてどこにもいないと卑屈になってしまっていた。
そんなある日、私は1人で海を見に行った。忙（せわ）しない時の流れの中、私が目にしたのはゆったりと動く海だった。何だかそれがとても綺麗で、時間を忘れてただ動く海を私はしばらく見つめていた。そして、そこから帰るとき見えた月がまん丸でとても美しかった。そのとき、私は身の回りにある美しいものに目を向ける余裕がなかったことに初めて気がついた。「世界はこんなに美しいものに優しいものに溢れているのに、自分が苦しいということにしか目を向けることができていない。」と。
生きていればもちろん、悲しいこともあるけれど、楽しいことも嬉しいことも日々には転がっている。あの経験は辛く苦しかったけれど、確実に私を強くしてくれたと思う。あの時、一歩一歩少しずつだけれど歩むために神様はきっかけを与えてくれた。いや、与え続けてくれていた。苦しい時はきっと私の隣で神様は私のことをずっと思い、寄り添ってくださっていた。心が離れていたのはむしろ私の方だったのだ。
だから、私は生きていく。神様が用意してくださった道を私らしく。
