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高校の家庭科の授業で「ライフデザイン」について学びましたか?ライフデザインとは、20代、30代、40代…とそれぞれの年代に何をしたいか、どういう生活をしたいか思い描き、大まかな未来予想図を考えます。また授業ではその時々に必要となるであろう事柄について学びます。例えば「30代で家を買いたいなら、収入に合わせて住宅ローンを組み、このくらいの金額の家が買える」などと想定して、法的なこと、経済的なことを教えているそうです。さて、みなさんには、どのようなライフデザインがあるでしょうか。 この「ライフデザイン」は計画を立てることの大切さ、また将来必要となるであろう知識の伝達のため文部科学省が定めたカリキュラムの1つです。将来を思い描くことは確かに大切なことです。しかし人生は思い描いたようにいくとは限りません。なぜなら良くも悪くも、想像していた未来とは違う現実を生きることもあるのです。

キリスト教を世界的に広めた立役者でもあるパウロも「空白の10年」がありました。劇的な回心を経て懸命に伝道活動をしたことはよく聞きますが、その後伝道活動がうまくいかずに、10年ほど故郷に戻り過ごします。そしてその間、何をしていたのかわからないのです。分かることは、ただ、パウロは与えられていた時間を過ごしていたということだけです。 またパウロだけではなく、思いもよらぬ人生を歩む人びとが聖書には記されています。信仰の父とよばれたアブラハムが神様に必要とされたのは75歳になってからでした。イスラエル民族をエジプトから導き出すのはモーセが80歳になってからです。そして、パウロは約10年の引きこもり。神様は時折、こういうことをなさいます。その人にとって何の意味があるのかと思えるような時間さえも、神様は与えるのです。

神様は、その人に相応しい時期を考えておられます。だから、今、自分が輝いて世に出ることができなかったとしても焦ることはありません。神様からの「ライフデザイン」は、思いもよらぬ方向から指し示され、その人に相応しい時を必ず備えていてくださっています。焦らず、その場所でしっかりとやるべきことをする。その先に、神は壮大な人生を備えていてくださるかもしれないのです。肝心なことは、その時が来たら、神様の呼ぶ声に応えて生きるということ。ここに、私たちの人生が生かされる道があるのです。

《あなたの道を主に任せよ。信頼せよ、主は計らい 、あなたの正しさを光のように、あなたのための裁きを、真昼の光のように輝かせてくださる。》
(旧約聖書/詩篇37篇5−6節)

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